PFIとは、公共施設の設計・建設・運営等を民間の資金と経営能力を活用して実施する手法である。
公共施設の整備を税で一度に賄うと財政負担が一時に集中し、設計・建設と運営が分断されて非効率も生じやすい。PFIは、公共施設の整備・運営に民間の資金・経営能力・技術を導入する手法であり、1999年施行の「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)に基づく。財政支出の平準化と、支出に見合うサービス水準の向上(VFM)の実現をねらう手法である。
事業者の選定には、対話を重ねて提案を練り上げる方式や総合評価方式などが用いられる。事業類型には、民間が建設して所有権を公共に移したうえで運営するBTO、運営後に移転するBOT、所有も民間が続けるBOOなどがある。長期にわたって設計・建設・運営を一体で委ねるため、リスク分担や事業者の経営悪化への備えを契約段階で詰めておくことが成否を分ける。
指定管理者制度との違い
PFIは施設の設計・建設の段階から民間が関与し、資金調達まで民間が担う点に特徴がある。これに対し指定管理者制度は、すでにある公の施設の管理運営のみを一定期間民間に委ねる仕組みであり、施設整備のための資金調達は伴わない。同じ民間活用でも、PFIは長期の事業契約によって施設のライフサイクル全体を対象とするのに対し、指定管理は運営の効率化に主眼がある。両者は排他的ではなく、PFIで整備した施設の運営に指定管理者制度を併用するなど、組み合わせて用いられることもある。
VFMと事業の評価
PFIの採否は、VFM(Value for Money)すなわち従来型の公共事業で実施した場合の総事業費(PSC)と、PFIで実施した場合の総事業費を比較し、後者が下回るかどうかで判断される。VFMが見込めることが事業化の前提となるため、リスクの定量化や長期の需要見通しを慎重に行う必要がある。契約期間が10〜20年と長いため、物価変動や需要の変化、事業者の倒産といった事態にどう対応するかをあらかじめ契約で定めておくことが、住民へのサービスを安定して継続させる鍵となる。
ご意見箱(匿名で投稿できます)