親子関係形成支援事業とは、児童福祉法に基づく地域子ども・子育て支援事業の一つで、親子のかかわり方に困難を抱える保護者などに対し、子どもの発達段階に応じた関わり方を学ぶ場を提供する事業をいう。
子どもへの接し方が分からず孤立しがちな保護者を、虐待に至る前にどう支えるのか。その手前の支援として、子どもとの関わり方を保護者が学べる場をつくるのが親子関係形成支援事業である。2024年施行の改正児童福祉法により、市町村が行う地域子ども・子育て支援事業に新たに位置付けられた。ペアレントトレーニングのような保護者向けのプログラムや、親子が一緒に参加するグループ活動など、子どもの発達段階に応じた接し方やしつけの方法を学ぶ機会を提供する。要支援児童やその保護者、特定妊婦などを主な対象とし、こども家庭センターが家庭の状況を把握したうえで支援につなぐ流れが想定されている。虐待の発生を未然に防ぐ予防的な支援として、子育て世帯訪問支援事業など他の新設事業とあわせて市町村の体制整備が進められている。
事業の創設と位置付け
親子関係形成支援事業は、2022年に成立し2024年4月に施行された改正児童福祉法により、市町村が実施する地域子ども・子育て支援事業の一類型として新たに法定化された事業である。背景には、児童虐待の相談対応件数の増加を受け、問題が深刻化する前の予防的な段階での支援を充実させる必要があったことがある。同じ改正では、子育て世帯訪問支援事業や児童育成支援拠点事業などもあわせて創設され、在宅で支援を要する家庭を地域で支える事業群が整備された。親子関係形成支援事業はこのうち、親子の関係づくりに着目し、保護者が子どもと良好に関わる方法を身につけることを直接の目的とする点に特徴がある。
支援の内容と対象
この事業では、子どもの発達の状況などに応じた良好な親子関係の形成に資するよう、保護者が子どもとうまく関わる方法や育児の進め方を学べるよう支援する。具体的には、保護者が子どもの行動を理解し肯定的に関わる技術を学ぶペアレントトレーニング型のプログラムや、親子が一緒に参加して関わり方を体験的に学ぶグループ形式の活動などが想定されている。主な対象は、養育に支援を要する要支援児童やその保護者、出産前から支援が必要と見込まれる特定妊婦などであり、こども家庭センターが世帯の状況を把握し、サポートプランを作成したうえで本事業をはじめとする支援に結び付ける役割を担う。市町村は地域の実情に応じて実施方法を定め、委託により実施することもできる。
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