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ジチテン

前払金保証事業

読み: まえばらいきんほしょうじぎょう

意味

前払金保証事業とは、公共工事の前払金保証事業に関する法律に基づき、保証事業会社が発注者に対し公共工事の前払金の返還等を保証する事業として営まれる、国土交通大臣の登録を受けた保証業である。

公共工事の前払金は受注者の着工資金を支える一方、受注者が倒産したり前払金を流用したりすれば発注者は公金の回収に窮する。この返還保証を、一般の損害保険会社ではなく専業の事業者に担わせ、国の登録と監督のもとに置いたのが前払金保証事業の枠組みである。事業を営めるのは公共工事の前払金保証事業に関する法律に基づき国土交通大臣の登録を受けた保証事業会社に限られ、東日本・西日本など地域を分けた専業会社が業として保証を引き受ける。受注者は保証料を払って保証契約を結び、その保証証書を提出してはじめて前払金を受け取れる。保証事業会社は前払金が当該工事に充てられているかを払出しの段階で確認し、目的外使用を防ぐ役割も法律上担う。保証という金融類似の機能を、誰でも営める保険商品ではなく登録制の専業事業として制度化した点に特徴がある。

登録制で営まれる専業事業という設計

前払金の返還保証は、性質としては保険や金融保証に近いが、前払金保証事業に関する法律はこれを一般の損害保険業の一類型とはせず、国土交通大臣の登録を受けた保証事業会社だけが営める専業事業として切り出した。登録には資本金・純資産・保証準備金などの財務要件が課され、東日本建設業保証・西日本建設業保証・北海道建設業信用保証の保証事業会社が地域を分けて事業を担う体制になっている。なぜ専業に限ったかといえば、公共工事の前払金は契約金額の四割以内という多額に及び、その返還保証が破綻すれば発注者である自治体・国の公金回収が直接危うくなるためである。誰でも営める商品にせず、国が登録要件と業務範囲を縛ることで、保証の引受能力そのものの健全性を制度として担保している。

返還保証と払出し確認という二つの業務

前払金保証事業の中身は、前払金の返還を担保する保証の引受けにとどまらない。保証事業会社は受注者から保証料を受けて発注者に対する保証を引き受け、受注者が倒産等で前払金を返せなくなれば肩代わりして返還する。これと並んで、保証事業会社は前払金が専用口座で管理され当該工事の材料費・労務費等に充てられているかを払出しの段階で確認する業務を負う。発注者から見れば、渡した前払金が目的どおりに使われているかを自ら逐一監視しなくても、保証事業会社の払出し確認がその機能を代替する。返還保証という事後の担保と、目的外使用を防ぐ事前の資金管理とを一つの事業に束ねている点が、単なる保険商品との違いであり、この事業が公共工事の着工前資金を安全に回す前提として組み込まれている理由でもある。

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