ジチテン

決算剰余金

読み:けっさんじょうよきん

意味

決算剰余金とは、会計年度の決算において、歳入の総額から歳出の総額を差し引いて残った剰余の額をいう(地方自治法)。生じた剰余金は、翌年度に繰り越されるほか、その一部は基金への積立てや地方債の繰上償還の財源に充てられる。

一年度の財政運営を終えて、収入が支出を上回れば剰余が生じる。決算剰余金は、その残った額で、どのように処分し次年度以降の財政運営につなげるかが問われるお金である。

決算において歳入総額から歳出総額を引いた額を形式収支といい、ここからさらに翌年度に繰り越すべき財源を差し引いた額が、実質的な剰余である実質収支にあたる。生じた剰余金は、まず翌年度の歳入に繰り越される。加えて、地方財政法は、剰余金の一定割合以上を、財政調整基金などへの積立て、または地方債の繰上償還の財源に充てることを求めている。これは、剰余を安易に使い切らず、将来の財政需要や財政の健全化に備えさせるためである。剰余金をどう扱うかは、その団体の財政運営の堅実さを映す指標ともなる。

剰余金の処分と地方財政法の要請

決算剰余金は、生じたからといって自由に使えるわけではない。地方財政法は、各会計年度において決算上剰余金が生じた場合には、そのうち二分の一を下らない額を、翌年度までに積み立てるか、または地方債の繰上償還の財源に充てなければならないと定めている。これは、剰余金をその場の歳出に充ててしまうのではなく、財政調整基金などに積み立てて将来の不時の支出に備えたり、借入金である地方債を前倒しで返済して後年度の負担を軽くしたりすることを促す規律である。残りの剰余金は翌年度の財源として繰り越される。剰余金の処分のあり方は、目先の事業の拡大と将来への備えとのバランスをどうとるかという、財政運営の姿勢が表れる場面である。

形式収支・実質収支との関係

決算剰余金を正確に理解するには、形式収支と実質収支の区別が欠かせない。形式収支は、歳入総額から歳出総額を単純に差し引いた額で、決算書のうえに現れる剰余である。しかし、このなかには、翌年度に繰り越して使うべき継続中の事業の財源が含まれていることがある。そこで、形式収支から翌年度に繰り越すべき財源を差し引いたものが実質収支であり、その年度に実質的に使える形で残った剰余を表す。地方財政法が処分を求める剰余金は、この実質収支に基づく剰余である。実質収支が黒字か赤字かは、その団体の単年度の財政運営が均衡していたかを示す基本的な指標であり、財政の健全性を判断する出発点となる。

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