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ジチテン

官庁訪問

読み:かんちょうほうもん

意味

官庁訪問とは、国家公務員採用試験の合格者が、採用を希望する各府省を個別に訪問して面接などの選考を受け、内定を得るために行う一連の過程をいう。

国家公務員採用試験に合格しても、それだけで職に就けるわけではない——官庁訪問は、合格者と各府省が互いを選び合う第二の関門を指す。人事院が行う採用試験は能力の実証にとどまり、実際の採用は各府省ごとの面接で内定を得て初めて決まる。総合職では複数回にわたる面接が数日から二週間程度続き、訪問の解禁日や進め方にルールが設けられる。地方自治体の採用が試験と面接を一体で行うのと対照的に、国の採用は「試験は人事院・採用は各府省」と主体が分かれており、国と人事交流を行う自治体などが国の人事の仕組みを理解するうえでの基礎になる。

「試験は人事院・採用は各府省」という分業

国家公務員の採用は、人事院が実施する採用試験と、各府省が行う採用選考の二段構えになっている。試験合格者は採用候補者名簿に載るが、これは採用される資格を得たにすぎず、どの府省に入るかは官庁訪問での面接を経た内定によって決まる。各府省は、自分の組織の同僚・部下として働いてほしい人物かを、通常二回以上の面接でじっくり見極める。受験者の側も志望府省を絞り込み、訪問の順序や持ち時間を計画的に使う。試験の点数だけでは配属が決まらないこの分業が、官庁訪問という慣行を生んでいる。

解禁日と長期戦という独特のルール

官庁訪問には、訪問を始められる解禁日や、一日に回れる府省の数、再訪のタイミングなどの申し合わせが置かれ、総合職では二週間ほどにわたる長期戦になる。受験者は限られた日程の中で志望府省を訪ね、面接の合間に他省庁の状況も見ながら進路を決める。このスケジュールと暗黙のルールを知らないまま臨むと不利になるため、採用情報の読み解きが欠かせない。国の採用慣行であって自治体の採用とは別物だが、国と人事交流を行う自治体や、国の制度を参照して採用を設計する場面では、この仕組みの理解が前提となる。

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