ジチテン

選考

読み:せんこう

意味

選考とは、地方公務員法第17条の2に定める職員の採用方法の一つで、競争試験以外の方法によって受験者の能力を実証し、採用候補者を決定する選抜である。

中途採用や専門職、会計年度任用職員の採用で「競争試験ではなく選考による」と書かれているとき、それが何を意味し、競争試験と何が違うのかが実務の論点になる。職員の採用は競争試験または選考のいずれかによるのが地方公務員法上の原則であり、選考は不特定多数を対象に成績を相対比較する競争試験とは異なり、職務経歴・資格・面接などから個別に能力を実証する方法である。

医師・看護師・保育士のような有資格専門職、任期付職員、会計年度任用職員、係長級以上への昇任など、競争試験になじまない採用・任用で用いられる。選考であっても成績主義(能力実証主義)の例外ではなく、縁故や情実による採用が許されるわけではない点が実務上の核心であり、能力の実証をどの資料で担保するかが問われる。会計年度任用職員の採用も原則として競争試験または選考によるとされ、毎年度の更新でこの能力実証をどう運用するかが課題となる。

競争試験との関係と地方公務員法第17条の2

地方公務員法第17条の2は、職員の採用を競争試験または選考によるものと定める。競争試験は不特定多数の受験者に対し筆記試験等で成績を比較し採用候補者名簿を作成して行うのに対し、選考は特定の者について経歴・資格・面接等で能力の有無を個別に判定する。いずれも平等取扱いの原則(第13条)と成績主義(第15条)の枠内にあり、選考だからといって能力実証を欠く採用が認められるわけではない。どの職を競争試験とし、どの職を選考とするかは任命権者の判断によるが、競争試験を原則とし選考を補完的に位置づける運用が一般的である。

選考が用いられる主な場面

選考は、競争試験になじまない採用・任用で用いられる。医師・看護師・薬剤師・保育士など免許や資格が能力実証の中心となる専門職、研究職や任期付職員の採用、係長級・課長級への昇任選考のほか、会計年度任用職員の採用も原則として競争試験または選考によるとされる。会計年度任用職員では毎年度任用を更新するため、再度の任用のたびに選考による能力実証をどこまで簡略化できるかが運用上の論点となり、形骸化すれば平等取扱いの原則との緊張を生む。資格証・職務経歴・面接記録など、能力を実証した資料を残すことが選考の適正性を担保する。

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