ジチテン

女性自立支援施設

読み:じょせいじりつしえんしせつ

別名:婦人保護施設
意味

女性自立支援施設とは、困難女性支援法に基づき、困難な問題を抱える女性を入所させて保護し、生活支援・心身の健康回復・自立促進のための援助を行う施設である。

一時保護を経た女性が、すぐに自立した生活に戻れない場合、どこで生活を立て直すのか。女性自立支援施設は、困難女性支援法のもとで旧来の婦人保護施設を改めた入所施設で、暴力被害や生活困窮から逃れた女性が一定期間生活しながら自立を準備する場である。生活の場の提供に加え、心理的ケア、就労に向けた支援、同伴する子の養育支援、退所後のアフターケアまでを担う。設置主体は都道府県のほか、社会福祉法人等への委託も行われる。一時保護が緊急避難であるのに対し、女性自立支援施設は中長期の生活再建を支える点で役割が分かれる。

一時保護との役割分担

女性相談支援センターの一時保護が数日から数週間の緊急避難であるのに対し、女性自立支援施設は数か月単位で生活しながら自立を準備する中長期の入所施設である。入所中は安全な住まいの確保、生活費や生活保護など経済基盤の調整、心身の健康回復、就労に向けた支援を段階的に進める。同伴する子がいる場合は養育環境の整備や就学支援も行い、母子生活支援施設と機能が重なる場面もある。暴力被害による心的外傷を抱える女性も多く、心理職による回復支援や、本人のペースを尊重した関わりが施設運営の要点となる。

婦人保護施設からの改称

女性自立支援施設は、売春防止法に基づく婦人保護施設を困難女性支援法のもとで改めたものである。名称変更は単なる呼称の変更ではなく、保護更生から自立支援・人権尊重へという理念の転換を反映している。旧称の婦人保護施設は同法施行前の制度を指す呼称として残るが、現行の位置付けは自立支援を主眼とする。退所後の生活が不安定にならないよう、退所者へのアフターケアと地域の支援機関への確実な引き継ぎが運用上の重点であり、孤立を防ぐ見守りの継続が再びの困窮を防ぐ鍵となる。

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