ジチテン

一問一答

読み:いちもんいっとう

意味

一問一答とは、地方議会の一般質問などで、議員が質問を一問ずつ行い、その都度執行機関が答弁する質疑の方式である。

質問をまとめて述べてから答弁もまとめて返す従来の一括方式では、どの質問にどう答えたかが対応しづらく、論点がぼやけて傍聴する住民にも伝わりにくい。一問一答は、議員が一問ずつ質問し、その都度執行機関が答える方式で、争点を一つずつ詰めていける。

一般質問そのものが地方自治法に直接の根拠を持たず各議会の会議規則で定められるため、どの方式を採るかも議会の自律に委ねられる。議会改革や議会基本条例の制定とともに一問一答方式を採り入れる議会が広がり、執行機関が議員に問い返す反問権や、向き合って質疑する対面演壇とあわせて導入されることが多い。

一括方式との対比——論点は見えるが時間と通告がせめぎ合う

一問一答方式は、従来主流だった一括質問一括答弁方式との対比で理解される。一括方式は、議員が用意した質問をまとめて述べ、執行機関がまとめて答弁するため、答弁が質問のどこに対応するのかが分かりにくく、論点のすれ違いが起きやすい。一問一答方式では一問ずつ質問と答弁を往復するので、争点が一つずつ明確になり、傍聴者にも議論の流れが追いやすい。一方で、やり取りの回数が増えて時間管理が難しくなり、あらかじめ質問内容を知らせる事前通告と、その場で深掘りする即時性とのかね合いも問われる。論点を見えやすくする利点と、運営の手間という負担が表裏になっている。

法律に根拠がなく、会議規則と議会改革に委ねられる

一問一答方式の採否は、各議会が自ら決める事柄である。そもそも一般質問は地方自治法に直接の根拠規定がなく、各議会の会議規則に基づいて行われるため、質問の方式をどう設計するかも議会の自律に委ねられている。2000年代以降の議会改革のなかで、議会基本条例の制定とあわせて一問一答方式を採り入れる議会が広がった。執行機関が議員に逆に問い返す反問権や、議員が登壇して向き合う対面演壇と組み合わせることで、一方通行になりがちだった質問を双方向の議論へ近づける狙いがある。ただし、論点が深まるほど執行機関側の答弁準備の負担は重くなり、議会ごとに運用の作り込みが分かれている。

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