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ジチテン

長周期地震動

読み:ちょうしゅうきじしんどう

意味

長周期地震動とは、規模の大きい地震で生じる周期の長いゆっくりとした大きな揺れであり、遠く離れた平野部まで減衰しにくく、固有周期の長い超高層建築物を共振によって大きく長く揺らす地震動である。

震度3の地域で、超高層ビルの上層階だけがエレベーターを止めるほど揺れる——震度という物差しでは捉えられない揺れがある。東日本大震災(2011年)では、震源から遠く離れた大阪湾岸の超高層庁舎が震度3にもかかわらず長時間大きく揺れ、エレベーターの停止と閉じ込め、内装材の損傷が生じた。建物には高さに応じた固有周期があり、超高層ほど周期が長いため、平野の厚い堆積層で増幅された長周期の揺れと共振する。気象庁はこの揺れを震度とは別建ての長周期地震動階級(1〜4)で表し、2023年2月1日からは階級3以上の予想を緊急地震速報(警報)の発表基準に加えた。タワーマンションが増えた都市の防災部局にとっては、高層階の家具固定、エレベーター閉じ込めへの備え、停止後の階段生活(高層難民)対策という形で、震度偏重の啓発を見直す論点になっている。南海トラフ地震では三大都市圏の超高層建築物への影響が想定され、対象は沿岸自治体に限らない。

揺れの二つの物差し——震度との関係

震度は人の体感や一般的な建物への影響を表すが、周期数秒以上のゆっくりした大きな揺れが高層建築物に与える影響をうまく表せない。気象庁が2013年から情報提供を始めた長周期地震動階級は、おおむね14〜15階建て以上の高層ビルの高層階を対象に、人の行動の困難さと家具等の被害の程度を階級1(室内にいたほとんどの人が揺れを感じる)から階級4(立っていることができず、固定していない家具の大半が移動・転倒する)までの4段階で表す。震源が遠いほど震度は小さくなるが長周期成分は残るため、「震度は小さいのに階級は大きい」地域が生じうるのがこの指標の存在理由である。

長周期地震動階級

長周期地震動階級とは、高層ビル高層階での行動の困難さや家具・什器の被害程度を4段階で表す気象庁の指標である。2023年2月1日から、階級3以上を予想した場合に緊急地震速報(警報)が発表され、予報には階級1以上の予想が用いられる。震度の警報基準に達しない地域でも高層階では退避行動が必要になりうることを制度化したものといえる。

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