緊急地震速報とは、地震発生直後に気象庁が地震動の到達前に発表する予報・警報で、P波(初期微動)を検知した段階で震源・規模・各地の予測震度を推定し、テレビ・ラジオ・携帯端末等へ自動配信し事前に伝達するシステムである。
地震の強い揺れは突然襲い、身構える間もなく被害が生じる。緊急地震速報は、こうした揺れの前にわずかでも備える時間を生み出すため、地震発生直後に気象庁が強い揺れの到達前に発表する予報・警報である。
震源に近い観測点が、速く伝わるが揺れの小さいP波を検知した段階で、震源・規模・各地の予測震度を推定し、遅れて到達する大きな揺れ(S波)の前に、テレビ・ラジオ・携帯端末へ自動で配信する。2007年に一般への提供が始まった。猶予はわずか数秒から十数秒だが、机の下に隠れる、火を消すといった行動で被害を減らせる。震源が近い直下型地震では揺れの到達に間に合わないことや、予測の精度に限界がある点は理解しておく必要がある。
予測精度と限界
震源近傍では警報が間に合わない(到達時間がゼロ秒以下になる)。マグニチュードや震源深さの推定精度により、震度の予測が外れることがある(特に2011年東日本大震災では複数断層が連動したため予測が困難であった)。2016年熊本地震では本震に対して短時間で速報が発表された一方、余震への対応が課題となった。速報はあくまで限界のある情報であり、過信せず、揺れを感じたら直ちに身を守る行動をとることが基本となる。
自治体・防災施設での活用
市区町村は防災行政無線・施設内の受信端末等に緊急地震速報受信システムを導入し、庁舎・学校・体育館・病院等で自動放送が行われるよう整備する。到達予測時間は短いため、「身を低くして頭を守る」など、住民・職員に事前に行動訓練を行っておくことが不可欠である。わずかな時間を生かせるかどうかは日頃の訓練にかかっており、速報が鳴ったときの行動を体で覚えてもらうことが被害の軽減につながる。日頃の備えの差が、いざというときの結果を分ける。
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