鳥獣被害対策実施隊とは、鳥獣被害防止特別措置法に基づき市町村が設置する、被害防止施策を現場で実行する組織をいう。
農作物を荒らすイノシシやシカへの捕獲・追払いを誰が現場で担うかは、鳥獣被害に悩む市町村の喫緊の課題である。鳥獣被害対策実施隊は、鳥獣被害防止特別措置法に基づき市町村が被害防止計画に沿って設置する組織で、捕獲、追払い、防護柵の設置といった対策を現場で実行する。隊員には市町村職員のほか、地域の狩猟者や農業者が任命され、非常勤の公務員として位置づけられる。隊員には狩猟税の軽減や、銃刀法・鳥獣保護管理法上の特例、公務災害補償などの措置が用意される。捕獲の担い手である狩猟者の高齢化・減少が進むなか、地域ぐるみで対策を担う体制づくりの中核となる。
設置の根拠と隊員の位置づけ
鳥獣被害対策実施隊は、鳥獣被害防止特別措置法に基づき、市町村が作成する被害防止計画に沿って設置する。隊員は市町村長が任命し、市町村職員のほか、地域の認定鳥獣捕獲等事業者や狩猟免許を持つ農業者などがなる。職員以外の隊員は非常勤の公務員(特別職)として扱われ、活動中の事故には公務災害補償が適用される。これにより、ボランティア任せでなく公的な裏づけと身分保障のある体制で、捕獲や防護といった被害対策を継続的に実行できる。
隊員への特例措置
実施隊の活動を後押しするため、隊員には各種の特例が設けられる。狩猟者である隊員には狩猟税が軽減され、銃の所持や狩猟に関わる手続でも配慮がある。専ら捕獲に従事する対象隊員には、銃刀法上の技能講習の免除といった措置もある。捕獲の担い手である狩猟者の高齢化と減少が全国的な課題となるなか、こうした特例で隊員の経済的・手続的な負担を軽減し、地域に捕獲の担い手を確保し続ける狙いがある。隊員の活動経費には国の交付金が充てられ、市町村の財政負担も一定程度抑えられている。
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