ジチテン

通年議会

読み:つうねんぎかい

意味

通年議会とは、定例会を年1回とし、1年間を会期とすることで、議会が年間にわたって常時審議できる状態を実現する議会運営の形態であり、地方自治法第102条の2に規定される。

2012年の地方自治法の改正で新設された規定により、条例で定めることで、定例会の回数や時期にかかわらず、年1回・通年の会期を設定できるようになった。従来は年4回程度の定例会を開き、その合間の緊急の案件には臨時会を招集して対応していたが、通年議会では会期が途切れない。

会期が途切れないことで、閉会中の緊急の案件にすぐ対応できる、委員会での審査を充実させられる、閉会中の審査のための手続が不要になる、執行機関に対する監視の機能が強まる、といった効果が期待される。導入する自治体は増加の傾向にあり、都道府県や指定都市だけでなく、中小規模の市町村でも採用される例がある。一方で、常に開会している状態が、議員や議会事務局の負担を増やすとの指摘もある。

従来の定例会・臨時会との違い

従来の制度では、議会は年に4回程度の定例会を開き、その会期の間に議案を審議してきた。会期と会期の間の閉会の期間に緊急の案件が生じた場合には、改めて臨時会を招集する必要があり、招集には一定の手続と時間を要した。通年議会では、すでに開会している状態にあるため、臨時会を招集する必要がなく、執行機関が提案する緊急の案件にも迅速に対応できる。また、閉会中に委員会で継続して審査するための手続も不要となる。会期が途切れないことが、議会の機動性と、執行機関を監視する機能を高める。一方で、開会の状態が続くことが、議員や事務局の負担の増加につながるとの懸念もあり、運営の工夫が要る。

休会の制度

通年議会であっても、会議を開かない休会を設定することが認められている。これにより、実質的に審議を行わない期間を設けることができ、一定の柔軟性が確保される。通年議会は、形のうえでは一年中開会しているが、実際に毎日会議を開くわけではなく、必要に応じて会議を開き、それ以外は休会とする運用がとられる。休会の期間中に緊急の案件が生じれば、会議を開いて速やかに対応できる点が、閉会して臨時会の招集を要する従来の制度との違いである。通年議会は、開会の状態を保ちつつ、休会によって運営の負担を調整する仕組みといえる。

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