パワーハラスメント(パワハラ)とは、職場において、職務上の地位や人間関係などの優越的な関係を背景に、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により、職員の就業環境を害する行為をいう。
上司による執拗な叱責や仕事外し、過大な要求などが、組織を蝕む問題として顕在化している。パワーハラスメントは優越的な関係を背景とした、業務上必要な範囲を超える言動で相手の就業環境を害する行為を指す。法律により事業主に防止措置が義務づけられ、地方公共団体も相談窓口の設置や研修の実施、苦情処理の体制整備を進めている。業務上の指導との線引きが難しく、指導の名のもとに人格を否定する言動が行われていないかが問われる。被害が深刻化するとメンタルヘルスの不調や離職につながる。
パワハラの6類型
国の指針は、パワハラに当たりうる行為を、身体的な攻撃、精神的な攻撃、人間関係からの切り離し、過大な要求、過小な要求、個の侵害の6つに整理している。これに当たる言動でも、業務上必要かつ相当な範囲のものは該当しない。優越的な関係を背景にしていること、業務上必要かつ相当な範囲を超えていること、就業環境を害することの三つを満たすものがパワハラとされ、6類型はその典型を例示したものであって、これに当てはまらない態様でも個別の事情によりパワハラと判断されうる。地方公務員にも労働施策総合推進法に基づく防止措置の義務が及ぶ。
指導との線引き
部下の育成のための叱責や注意は本来の業務であり、それ自体はパワハラではない。問題となるのは、人格を否定する、必要を超えて繰り返す、他者の面前で長時間行うなど、相当性を欠く態様である。同じ注意でも、目的が業務上の必要に基づくか、手段や程度が目的に見合っているかで評価が分かれ、受け手の主観だけでなく平均的な職員を基準に客観的に判断される。線引きが曖昧なまま指導をためらえば組織の規律が緩み、逆に厳しさが行き過ぎればハラスメントとなるため、相談窓口の整備と管理職への研修が防止の両輪となる。
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