ジチテン

集落支援員

読み:しゅうらくしえんいん

意味

集落支援員とは、市町村からの委嘱を受け、集落の点検や住民との話し合いにより、過疎・高齢化が進む集落の維持・活性化を支援する人材である。

人口減少と高齢化で存続が危ぶまれる集落では、行政が外から施策を投じるだけでは住民の実情をつかみきれない。地域に精通した人材が集落に入り込み、現状を点検し、住民と将来を話し合う橋渡し役として置かれるのが集落支援員である。総務省の制度で、市町村が地域の実情に詳しい人(自治会OB、農協・役場の退職者など)を委嘱し、その活動経費に特別交付税措置が講じられる。地域おこし協力隊が主に都市から来た若者を想定するのに対し、集落支援員は地元の事情に通じた人材を想定する点で性格が異なる。集落の戸別訪問による状況把握、集落点検、住民同士の話し合いの場づくりを担い、集落の維持・再生の方向を住民とともに探る役割を果たす。

地域おこし協力隊との違い

集落支援員と地域おこし協力隊は、いずれも総務省の地域人材施策で特別交付税の対象だが、想定する人材と役割が異なる。地域おこし協力隊は、主に都市部から過疎地域などへ移住した者を自治体が委嘱し、地域ブランドづくりや特産品開発、住民支援などに従事させ、任期後の定住も視野に入れる。これに対し集落支援員は、地域の実情に詳しい人材(自治会や農協・役場の退職者など)を想定し、集落の点検や住民との話し合いにより集落の維持を支える。前者が外部の新しい力を呼び込む施策、後者が地域の事情に通じた人材を活かす施策という色分けである。両者を組み合わせ、外部人材と地元人材が役割分担する自治体も多い。

集落点検と話し合いによる支援

集落支援員の中心的な仕事は、集落の現状を把握し、住民と将来を話し合うことである。まず集落の戸別訪問や、住民とともに行う集落点検によって、世帯構成・耕作状況・生活の困りごと・地域資源などを丁寧に洗い出す。そのうえで、住民同士が集まって集落の将来を話し合う場をつくり、行政との橋渡しをする。話し合いから出てきた課題に対し、買い物・移動・見守りの仕組みづくり、小さな拠点の形成、農地や山林の管理などの取組につなげる。集落支援員は、行政の手が届きにくい現場と住民の声を施策に結びつける媒介役であり、その活動が集落の維持・再生の出発点となる。

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