ジチテン

ながら条例

読み:ながらじょうれい

別名:職員団体のための職員の行為の制限の特例等に関する条例
意味

ながら条例とは、職員が勤務時間中に給与を受けながら職員団体の活動に従事することを例外的に認める事項を定めた条例の通称である(地方公務員法第55条第8項を根拠とする)。

勤務時間中は職務に専念する義務があるため、職員が組合活動のために職務を離れるには根拠が要る。ながら条例は、地方公務員法が原則禁止する勤務時間中の有給での職員団体活動について、条例で定める場合に限り例外を認める枠組みで、給与を受けながら活動できることから「ながら」と通称される。典型的には、適法な交渉(当局との勤務条件に関する交渉)に職員団体の代表として参加する場合などが対象とされ、認められる活動の範囲や時間が条例で限定的に列挙される。条例の根拠なく勤務時間中の有給組合活動を認めれば違法となり、職務専念義務違反や給与の不当支給の問題を生む。職員団体の交渉権と職務専念義務の調整を理解するうえで、在籍専従職務専念義務免除とあわせて押さえる制度である。

原則禁止と条例による例外の構造

ながら条例の前提には、職員は勤務時間中は職務に専念しなければならず、給与は職務に従事した対価として支給されるという原則がある。地方公務員法は、職員が給与を受けながら職員団体のために活動することを原則として認めず、条例で定める場合に限り例外を許す構造をとる。ながら条例はこの「条例で定める場合」を具体化するもので、許される活動の種類・場面を限定列挙し、それ以外の勤務時間中の有給組合活動は認められない。条例の根拠を欠く運用や、列挙された範囲を超える活動への給与支給は、職務専念義務違反かつ給与の根拠を欠く支出として監査や住民監査請求で問題となりうるため、対象の明確化と記録の整備が要点となる。

適法交渉への参加と他制度との関係

ながら条例で典型的に認められるのは、当局と職員団体との間の勤務条件に関する適法な交渉に、職員団体の指名する者が参加する場面である。交渉は勤務時間内に行われることがあり、その出席を職務専念義務違反としないために条例上の根拠が置かれる。これは、職務を完全に離れて団体業務に専念する在籍専従とは性質が異なり、勤務時間の一部について活動を認める点に特徴がある。また、研修や厚生計画への参加等を理由とする職務専念義務免除とも適用場面が分かれる。職員団体活動を規律する諸制度の中で、ながら条例は勤務時間中の有給活動の可否という限定的な論点を扱うものとして位置づけられる。

つながりのある用語

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)