MICEとは、企業会議(Meeting)、報奨旅行(Incentive Travel)、国際会議(Convention)、展示会・イベント(Exhibition/Event)の総称で、大規模な集客と経済効果が見込めるビジネスイベントの分野を指す語である。自治体は誘致を観光・地域振興施策として進める。
観光誘客といえば個人や家族の旅行が思い浮かぶが、国際会議や見本市は一度に数百から数千の参加者を呼び、宿泊・飲食・移動で大きな消費を生む。この高い経済波及効果を持つビジネスイベント群を束ねた概念がMICEである。
4つの頭文字は、企業の会議(Meeting)、成績優秀者を招く報奨旅行(Incentive Travel)、学会や国際機関などの国際会議(Convention)、展示会・見本市やイベント(Exhibition/Event)を指す。一般の観光客より参加者単価が高く、開催地の知名度向上やビジネスチャンスの創出にもつながるため、各国・各都市が誘致を競う。誘致には大型会議場や展示場(コンベンションセンター)、宿泊・交通の受入力、運営を担う専門組織が要る。自治体や観光地域づくり法人は、コンベンションビューローを設けて誘致活動や開催支援、補助金交付を行う。地方都市にとっては、ハード整備の負担と誘致競争の激しさが課題となる一方、地域の産業・学術資源を活かした分野特化型の誘致で活路を探る動きがある。
経済波及効果と誘致体制
MICEが観光振興の中で重視されるのは、参加者一人あたりの消費額が一般観光客より高く、宿泊の連泊や会期前後の観光、随伴者の消費まで含めて地域経済への波及が大きいためである。とくに国際会議は開催地のブランド価値を高め、関連産業の集積や国際的なネットワーク形成にもつながる。誘致を担うのはコンベンションビューロー(観光協会や観光地域づくり法人に置かれる専門部署)で、主催者への情報提供、会場・宿泊の手配支援、開催経費の補助、ボランティアの調整などを行う。誘致は世界の都市との競争であり、施設規模・アクセス・支援メニューの厚みが選定を左右する。
地方都市の戦略
大型のコンベンションセンターや国際水準の宿泊施設を持たない地方都市は、大規模国際会議の誘致では大都市に劣後する。そこで地域の強みを活かした分野特化(医療・農業・ものづくりなど地場産業や大学の研究分野に関連する会議)や、中小規模の会議・研修・報奨旅行に的を絞る戦略がとられる。ユニークベニュー(歴史的建造物や文化施設を会議・レセプション会場として使う取組)で他都市との差別化を図る例も多い。施設整備には多額の財政負担が伴うため、稼働率と費用対効果を見極めた身の丈に合った誘致戦略が地方都市には求められる。
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