給特法とは、公立学校の教育職員に時間外勤務手当を支給しない代わりに、給料月額の一定割合の教職調整額を支給することを定める法律である。
公立学校の教員に残業代が支給されないのはなぜか。その根拠が給特法である。正式名称を公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法といい、教員の職務と勤務態様の特殊性を理由に、時間外勤務手当・休日勤務手当を支給せず、代わりに給料月額の一定割合を教職調整額として一律に支給する仕組みを定める。時間外勤務を命じられるのは原則として実習・学校行事・職員会議・非常災害等の限られた業務に限定される建前だが、実際には恒常的な長時間労働が広がり、教職調整額の水準や仕組みそのものの見直しが議論されてきた。教員の働き方改革と勤務時間管理は、教育委員会と学校設置者にとって避けて通れない課題となっている。
教職調整額と時間外勤務
給特法は、教員の勤務時間管理になじみにくい職務の特殊性を理由に、時間外勤務手当を支給せず教職調整額を一律に支給する。教職調整額は給料月額の一定割合とされ、長年4パーセントで据え置かれてきたが、長時間労働の実態を踏まえて引上げの議論が進んでいる。時間外勤務を正式に命じられる業務は実習・学校行事・職員会議・非常災害等に限定されるが、それ以外の業務が事実上の超過勤務として積み上がる構造が問題視されてきた。
働き方改革と勤務時間管理
給特法の枠組みのもとでも、教員の在校等時間の上限の目安を定める指針が示され、教育委員会と学校設置者は勤務時間の客観的な把握に取り組むことが求められている。具体的には、タイムカードやICカードによる出退勤の記録、会議や調査業務の精選、学校行事の見直し、部活動の地域移行などが対策として進められている。教職調整額の水準を見直すだけでは長時間労働は解消しないとの認識から、業務量そのものを減らす取組みと、把握した勤務時間を業務改善につなげる運用の両輪が、現場と行政双方の課題となっている。
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