ジチテン

工事一時中止

読み:こうじいちじちゅうし

別名:一時中止
意味

工事一時中止とは、用地の未取得・設計変更・天候等の事由により、発注者が工事の全部または一部の施工を一時的に止めることをいう。

工事の途中で用地交渉が難航したり設計を見直す必要が生じたとき、受注者に施工を続けさせるべきか。続けさせれば手戻りや過剰な負担を招くため、発注者は工事一時中止を指示する。公共工事標準請負契約約款は、発注者が必要と認めるとき、または受注者の責めによらない事由で施工できないときに、発注者が中止を命じられると定める。中止に伴い工期は延長され、受注者に生じた現場維持費等の増加費用は発注者が負担する。中止と再開、工期の取扱い、増加費用の精算を適切に処理しないと、後の紛争や受注者の不当な負担につながる。

中止できる事由と発注者の責務

公共工事標準請負契約約款は、発注者の必要に基づく場合と、自然的・人為的な事由で受注者の責めによらず施工できない場合に、発注者が工事の全部または一部の施工を一時中止させると定める。用地の未取得、関係機関協議の難航、埋蔵文化財の発見、設計変更の検討、災害・悪天候などが典型である。中止は受注者の落ち度ではないため、それに伴う負担を受注者に押し付けてはならず、発注者は中止の理由と範囲・期間を明らかにして書面で指示する責務を負う。

工期と増加費用の取扱い

一時中止に伴い、発注者は必要な範囲で工期を延長する。また中止期間中の現場事務所の維持、機械や仮設材の遊休、労務の待機、再開準備などで受注者に生じた増加費用は、発注者が負担するのが原則である。中止指示・再開指示はいずれも書面で行い、工期延長や費用負担は設計変更や契約変更の手続で精算する。これらの取扱いを曖昧にすると、受注者の一方的な負担や支払をめぐる紛争を招くため、中止・再開・精算の各段階を約款に沿って漏れなく記録することが実務の要点である。

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