ある戸籍に記載されていた人が全員、死亡や婚姻、転籍によって抜けてしまうと、その戸籍は閉じられ、除籍となる。この閉じられた戸籍の全部を写した証明書が除籍謄本で、相続手続などで亡くなった人の身分関係をたどるために必要になる。
除籍謄本は、現に在籍者のいる戸籍を写す戸籍謄本と対をなす。戸籍謄本が今ある戸籍を証明するのに対し、除籍謄本は閉じられた過去の戸籍を証明する。相続では、亡くなった人の出生から死亡までの身分関係を一続きで示す必要があり、転籍や改製で戸籍が切り替わっているときは、複数の除籍謄本や改製原戸籍をそろえて相続人を確定する。市区町村の戸籍担当は、こうした請求に応じて除籍謄本を交付し、相続人や利害関係人からの請求の正当性を確認する。コンピュータ化された戸籍では、除籍全部事項証明書とも呼ばれる。
戸籍が閉じられる仕組みと交付
除籍謄本は、戸籍に記載されていた者の全員が、死亡・婚姻・離婚・転籍・分籍などによってその戸籍から除かれ、在籍者がいなくなった戸籍、すなわち除籍について、その全部を写したものである。戸籍は在籍者がいる限り編製されているが、最後の在籍者が抜けると戸籍そのものが閉じられて除籍となる。除籍謄本は、その閉じられた戸籍に記載されていた身分事項を全部写すことで、過去にその戸籍を構成していた者の身分関係を証明する。コンピュータ化された戸籍では、紙の謄本に相当するものが除籍全部事項証明書と呼ばれる。市区町村の戸籍担当は、本籍地の市区町村にこうした請求があったとき、請求できる者かどうかを確認したうえで交付する。
相続手続での必要性と戸籍謄本との対比
除籍謄本が最も多く使われるのは相続の手続である。相続人を確定するには、亡くなった人の出生から死亡までの身分関係を切れ目なくたどる必要があり、その人が在籍していた戸籍が転籍や戸籍の改製で何度か切り替わっていれば、現在の戸籍だけでなく、すでに閉じられた除籍の謄本や、改製で作り替えられる前の改製原戸籍までさかのぼってそろえることになる。これに対し戸籍謄本は、現に在籍者がいる戸籍の全部を写したもので、生存している家族の身分関係を証明する。両者は、対象とする戸籍が今ある戸籍か閉じられた戸籍かで対をなす。相続の場面では、戸籍謄本と除籍謄本、必要に応じて改製原戸籍を組み合わせて、相続人の範囲を確定する。
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