ジチテン

事務事業評価

読み:じむじぎょうひょうか

意味

事務事業評価とは、地方公共団体が実施する個々の事務事業(施策を構成する単位事業)について、目的・指標・成果・コストを体系的に評価する取り組みのことである。行政評価の一形態で、PDCAサイクルに基づいて事業の継続・縮小・廃止・改善を判断する材料を提供する。

一度始めた事業は、効果が薄れても惰性で続きやすく、限られた財源と人員が成果の乏しい事業に縛られてしまう。事務事業評価は、個々の事務事業を目的・指標・成果・コストの面から体系的に評価する取り組みであり、事業の継続・縮小・廃止・改善の判断材料を示して行政資源の配分を見直す点に意味がある。

2000年代前半の行政改革のなかで全国に普及し、事業シートの作成・内部評価・外部評価のプロセスを経て事業の見直しに活用される。評価の観点は、住民ニーズや行政が担う必要性をみる必要性、目標の達成度をみる有効性、コストパフォーマンスや民間委託の可能性をみる効率性、受益の偏りをみる公平性の四点が標準である。行政評価の一形態であり、PDCAサイクルに基づいて運用される。

評価シートの構成

事務事業評価シートは、目的・対象・手段・根拠法令などの事業概要、職員数・予算額や実施件数・参加者数といった活動指標、事業によって生じた状態の変化を表す成果指標(アウトカム)、人件費・物件費を含む総コストのコスト情報、担当課の自己評価・改善方針、外部評価委員会のコメントで構成されるのが典型である。成果指標の設定が難しく、実施した回数や件数といったアウトプットで評価が終わってしまうという弱点が指摘される。

事業仕分けとの関係

「事業仕分け」は事務事業評価の一形態で、予算編成過程で外部の有識者・市民がオープンな場で個々の事業について「廃止・縮小・民間委託・継続」等の判定意見を述べる手法である。2009〜2011年の民主党政権下で国が実施し注目を集め、自治体にも普及した。しかし「担当職員が一方的に批判される」「財政削減の道具に使われる」という批判もあり、現在は事業仕分けという名称を使わずに「行政評価委員会による公開事業評価」等の形で実施する自治体が多い。

PDCAサイクルへの組み込み

事務事業評価をPDCAサイクルに有効に活用するには、評価結果が予算編成・人員配置に実際に反映されることが条件となる。予算編成担当課(財政課)が事務事業評価シートを参照して概算要求を査定する仕組み、あるいは低評価の事業を原則廃止または事業量削減とするルールを設けることで評価の実効性が高まる。評価結果の公表(ウェブサイト掲載等)は住民との情報共有・参加機会の確保としても重要である。評価が予算や人員の配分に実際に反映されてはじめて意味を持つため、評価のための評価に終わらせず、見直しの結果を翌年度の予算編成につなぐ仕組みを備えることが、制度を形骸化させない条件となる。

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上位概念

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