事業所税とは、地方税法に基づき指定都市等が課す目的税で、都市環境の整備・改善に要する費用に充てるため、一定規模以上の事業所等を対象に、床面積に応じた資産割と従業者給与総額に応じた従業者割を課すものである。
課税団体は東京都23区と政令指定都市などに限られ、令和7年時点で全国77団体が課税している。指定都市内の事業所床面積が1,000平方メートル以下、または従業者数が100人以下の事業者は、免税点により課税されない。法人・個人の所得に課す事業税とは異なり、事業所の床面積と従業者給与という外形的な基準で課税される点に特徴がある。
資産割と従業者割
事業所税は、事業所等の床面積を対象とする資産割と、従業者の給与総額を対象とする従業者割の二本立てで課される。資産割は床面積1平方メートルにつき600円、従業者割は従業者給与総額の0.25パーセントが標準的な税率である。いずれも免税点が設けられ、指定都市内の合計事業所床面積が1,000平方メートル以下の場合は資産割が、従業者数が100人以下の場合は従業者割が課されない。このため、一定規模を超える事業所を持つ法人・個人が主な納税義務者となり、床面積や従業者数という外形的な指標で負担が決まる点が、所得を基準とする他の税目と異なる。
目的税としての使途と課税団体
事業所税は使途が特定された目的税であり、道路・公園・上下水道・廃棄物処理施設の整備など、都市環境の整備および改善に関する事業の費用に充てられる。課税できるのは地方税法が定める指定都市等に限られ、東京都の特別区および政令指定都市のほか、人口30万以上の一定の市が対象となる(令和7年1月時点で全国77団体)。大都市特有の行政需要に対応するための財源確保を狙った制度であり、課税団体が限定される点で全国一律に課される税目とは性格を異にする。
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