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ジチテン

一抜け方式

読み: いちぬけほうしき

意味

一抜け方式とは、複数の工事や業務を同時に指名競争入札に付す際に、ある案件で落札した者を以後の案件の指名から外していく入札方式である。特定の業者への受注の集中を避け、参加業者へ均等に受注機会を配分する目的で用いられる。

同種の工事を複数件まとめて発注するとき、毎回同じ顔ぶれを指名すれば、一社が立て続けに落札して受注が偏りかねない。一抜け方式は、ある案件で落札・契約した業者をその後の案件の指名対象から「一抜け」させ、まだ落札していない業者へ順に受注機会が回るようにする。地元の中小業者が多数いる地域で、各社にまんべんなく仕事を行き渡らせたい場合などに採られる。一方で、落札者を順に除くことで後の案件は競争参加者が減り、競争性が下がる側面や、受注順を読んだ入札行動を誘発する懸念も指摘される。このため適用する工事の範囲や運用ルールをあらかじめ定めて透明性を確保する必要がある。

受注機会の均等と競争性のトレードオフ

一抜け方式の核心は、受注機会の均等という利点と競争性の低下という難点が表裏一体である点にある。複数の同種工事をまとめて指名競争入札に付すとき、毎回同じ顔ぶれを指名すれば一社が立て続けに落札して受注が偏る。一抜け方式は、ある案件で落札・契約した業者を以後の案件の指名対象から外していくことで、地元の中小業者へまんべんなく仕事を行き渡らせる。だが落札者を順に除いていけば、後の案件ほど競争に参加できる業者が減り、最後に残った案件は実質的に競争が成立しないところまで参加者が絞られる。受注機会の公平を優先するほど価格競争は弱まるという構造的なトレードオフを抱えるため、地元業者の育成や受注の偏り是正という政策目的と、競争による価格の妥当性確保とのどこで折り合いをつけるかが運用の判断になる。

受注順を読んだ入札行動への懸念と透明性の確保

一抜け方式は、業者が以後の指名から外れる順番をあらかじめ計算できてしまう点で、入札行動を歪める懸念を抱える。早く一抜けして確実に一件を取りにいくか、有利な案件まで落札を見送るかという駆け引きが生じ、業者同士が受注順を事前に調整する余地も残る。透明性を欠いたまま運用すれば、まんべんなく配分するという建前の裏で受注の割り振りが固定化し、談合に近い状態を招きかねない。このため発注機関は、一抜け方式を適用する工事の範囲、対象案件の括り方、指名から外す条件と順序の決め方を要綱などにあらかじめ定め、どの案件にこの方式を用いたかを公表して運用の透明性を担保する必要がある。受注機会の均等という目的が、競争の形骸化や受注調整の温床にすり替わらないよう、適用範囲を限定し運用ルールを明示することが前提になる。

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