反問権とは、議会の質問や質疑において、長などの執行機関の側が、議員の質問の趣旨や論点を確かめるために問い返すことができる権利である。多くは議会基本条例に根拠を置き、議論の双方向化をねらって導入される。
従来の議会の質問は、議員が問い長が答えるという一方向のやり取りが基本で、執行部から議員に問い返すことは想定されていなかった。反問権は、この関係に双方向性を持ち込み、執行機関が議員の質問の趣旨や前提を確かめられるようにする仕組みである。
反問権は法律が一律に定めるものではなく、議会基本条例などに根拠を置いて各議会が導入する。一問一答方式や対面式の演壇とあわせて取り入れられることが多く、議論をかみ合わせ活性化させる議会改革の一環と位置づけられる。もっとも、反問をどこまで認めるかは議会ごとに異なり、質問の趣旨を確かめる範囲に限る議会もあれば、議員の見解や対案を問う広い反問を認める議会もある。
議会改革のなかでの位置づけ
反問権は、議会基本条例の制定とともに広がった議会改革の象徴的な仕組みの一つである。議員が質問し執行部が答えるだけの一方向の議事では、論点がずれたまま答弁が続くことがあり、議論がかみ合わない。反問権を認めることで、執行部は質問の趣旨や事実の前提をその場で確かめられ、双方向のやり取りが成り立つ。一問一答方式や、議員が執行部と向き合って質問する対面式の演壇とセットで導入されることが多く、住民が傍聴して分かりやすい議論をめざす流れのなかにある。導入にあたっては、反問の手続や時間の扱いを会議規則などで定めておく。
反問の範囲をめぐる論点
反問権の運用では、反問をどこまで認めるかが議会と執行部の緊張点になる。質問の趣旨や事実関係を確かめる範囲にとどめる狭い反問であれば、議論の前提を整理する役に立つ。一方、議員の見解や対案そのものを問う広い反問まで認めると、本来は住民に対して説明責任を負う執行部が、議員に説明を求める構図になりかねないとの懸念もある。反問の時間を議員の質問時間に含めるかどうかや、議長の議事整理権との関係も整理を要する。こうした点があるため、多くの議会は議会基本条例や会議規則で反問の範囲と手続をあらかじめ明確にしている。
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