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減価補償金

読み:げんかほしょうきん

意味

減価補償金とは、土地区画整理事業で公共施設用地の増加などにより従前の宅地の総価額が事業後の宅地の総価額を下回る場合に、その差額を権利者へ交付する金銭である(土地区画整理法第109条)。

区画整理は、道路や公園を生み出して街区全体の価値を高めることを建前とするが、もともと公共用地が乏しい既成市街地では、新たに道路用地を大量に確保した結果、宅地として残る土地の総価額がかえって事業前を下回ることがある。この場合、減歩だけで事業費をまかなおうとすると権利者の損失が過大になる。減価補償金は、こうした宅地総価額の純減を金銭で補う仕組みで、いわゆる減価補償金方式の事業で用いられる。施行者は補償金を交付して用地を取得する形をとり、その分を減歩に頼らず公共用地を確保できる。事業計画の組み立てで減歩率を抑える手段となるため、財源計画と一体で検討される。

清算金との違い

減価補償金と清算金は、いずれも区画整理で交付されうる金銭だが、補う対象が異なる。清算金は、個々の権利者の換地と従前地の価値の過不足を権利者ごとに調整するものである。これに対し減価補償金は、事業全体で宅地の総価額が事業前を下回るという全体の減価に着目し、その純減分を権利者へ交付する。減価補償金が発生するのは公共用地の増加が大きい既成市街地型の事業に限られ、郊外の新規開発のように事業で宅地価値が上がる事業では生じない。両者は併存しうるが、性格が違うため事業計画上は別の枠組みとして扱われる。

減価補償金方式と用地確保

減価補償金を交付する事業は、減価補償金方式と呼ばれる。この方式では、施行者がまず減価補償金を権利者に交付したうえで、その土地を買収するなどして公共施設用地に充てる。減歩だけに頼らずに用地を確保できるため、権利者の減歩負担を軽くできるのが利点である。財源には国の社会資本整備総合交付金などが充てられることが多く、補助の裏付けがあって初めて成立する。既成市街地で道路率を大きく引き上げる事業では、減歩率を現実的な水準に収めるためにこの方式が選ばれる。事業計画段階で、補助の見込みと用地買収の範囲を一体で詰めることが要となる。

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