液状化現象とは、地震動により地下水位の高い砂質地盤が一時的に液体状の流動性を示す現象で、建物の不同沈下や傾斜、上下水道管の浮き上がり、地盤の陥没などの被害をもたらす地盤災害である。
強い地震では建物が倒れる被害が注目されがちだが、揺れによって地盤そのものが突然どろどろの液体のように流動し、建物を傾け、ライフラインを破壊することがある。液状化現象は、地下水位の高い砂質の地盤が地震動を受けて一時的に流動性を帯びる地盤災害である。建物が無事でも足元の地盤と埋設管が広範囲に損なわれる点に、ほかの地震被害とは異なる怖さがある。
水で飽和した緩い砂の地盤が強い揺れを受けると、砂粒子の間の水圧が高まり、粒子同士を支え合う力が失われて地盤が液体のようにふるまう。2011年の東日本大震災では千葉県浦安市など湾岸の埋立地や旧河川沿いで広く液状化が起き、33万棟を超える建物が何らかの被害を受けた。地形や成り立ちによって起きやすさが大きく異なる。
液状化リスクの高い地域
液状化が発生しやすいのは、埋め立て前の河川流路にあたる旧河道、河川沿いの低地、海岸や湾岸を埋め立てた人工地盤、砂丘上の宅地などである。国土交通省や都道府県は液状化ハザードマップを作成・公表しており、市区町村はこれを地域防災計画やハザードマップに反映させる。自分の土地がかつて川や海であった場所かどうかを知ることが、液状化のリスクを見積もる第一歩となり、造成や盛土の履歴も、起きやすさを推し量る手がかりとなる。
被害の特徴と対策の限界
液状化の特徴は「建物が倒壊しないにもかかわらず、地盤・ライフラインに甚大な被害が生じる」点にある。上下水道管の破断・マンホールの浮上・道路陥没が大規模に発生し、復旧に長期間を要する。個別の建物では小口径鋼管杭等による液状化対策が可能だが、費用が高額であり普及には課題がある。倒壊を免れても水道や道路が長期間使えなくなれば生活は立ちゆかないため、揺れの強さだけでなく地盤の性質に目を向けた備えが欠かせない。
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