ジチテン

中小企業基本法

読み:ちゅうしょうきぎょうきほんほう

意味

中小企業基本法とは、中小企業政策の基本理念と国・地方公共団体の責務を定め、中小企業の範囲を業種別に画する基本法である(昭和38年法律第154号)。

中小企業向けの補助金や金融支援を扱うとき、まず確かめるべきは「その事業者が法律上の中小企業に当たるか」である。その基準を業種ごとに定めているのが中小企業基本法である。製造業なら資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業なら1億円以下または100人以下といった具合に、資本金と従業員数のいずれかを満たせば中小企業とされる。同法は1999年の改正で、それまでの「弱者保護」から「多様で活力ある成長発展」へと理念を転換し、創業や経営革新の促進を前面に据えた。地方公共団体には、国の施策に準じて地域の実情に応じた施策を講じる責務が課されており、各種の中小企業支援策はこの法律の理念の下に展開される。窓口では、補助金の申請者が業種別の中小企業要件を満たすかの判定が頻出する。

業種別の中小企業の範囲

中小企業基本法は、中小企業者の範囲を業種ごとに資本金と従業員数で定める。製造業・建設業・運輸業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は資本金1億円以下または従業員100人以下、小売業は資本金5000万円以下または従業員50人以下、サービス業は資本金5000万円以下または従業員100人以下である。資本金と従業員数のいずれか一方を満たせば中小企業に該当する。さらに小規模企業者として、製造業等は従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下という区分も置かれている。補助金や税制の対象判定はこの範囲を基準とするが、個別の支援策が独自の要件を上乗せすることもあるため、制度ごとの確認が要る。

1999年改正による理念転換

中小企業基本法は1963年の制定当初、大企業との格差是正を目的とし、中小企業を保護すべき弱者ととらえていた。これが1999年の全面改正で大きく転換し、中小企業を「多様で活力ある独立した存在」と位置づけ、経営の革新・創業の促進・経営基盤の強化・環境変化への適応を政策の柱とした。保護から自立支援・成長促進への転換である。この理念転換を受けて、創業支援経営革新計画の認定、新たな事業活動への補助といった前向きな施策が整備された。地方公共団体が定める中小企業振興基本条例も、この基本法の理念を地域で具体化するものとして広がった。

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