ジチテン

防災まちづくり

読み:ぼうさいまちづくり

意味

防災まちづくりとは、都市計画・建築規制・市街地整備等のまちづくり施策と防災対策を統合させ、災害に強い安全な市街地を形成する取り組みの総称で、密集市街地の不燃化・オープンスペースの確保・避難路の整備等が主要な施策となる。

災害が起きてからの避難や救助だけでは、被害そのものを減らすには限界がある。防災まちづくりは、都市計画や建築規制、市街地整備といった平時のまちづくりに防災の視点を組み込み、そもそも災害に強い市街地を形づくろうとする取り組みである。逃げる備えに加えて、燃え広がりにくく壊れにくい街の骨格をつくることで、被害の絶対量を抑えるところに本質がある。

老朽木造家屋が密集し狭い道路が入り組む密集市街地の不燃化、延焼を食い止めるオープンスペースの確保、避難路の整備などが代表的な施策となる。土地利用や建物・インフラを整えるハード面と、自主防災組織地区防災計画といった地域コミュニティのソフト面を組み合わせる点に特徴がある。住民の合意と協力なしには進まないため、参加型の手続が欠かせない。

密集市街地対策

密集市街地では地震時の同時多発火災・建物倒壊による道路閉塞が大規模な被害につながりやすい。密集市街地の改善には、補助制度や敷地の統合による老朽建築物の建替え促進と除却、道路拡幅や公園整備による延焼遮断帯の形成、耐火・準耐火建築物への建替えを促すインセンティブが基本手段となる。東京都の「不燃化特区制度」や国の「密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律」がこの施策の根拠となる。建替えは個々の権利者の合意を要するため一朝一夕には進まず、長期にわたって粘り強く事業を継続できるかが成否を分ける。

住民参加型のプロセス

防災まちづくりは行政が一方的に計画を定める手法では住民の理解・協力が得られにくい。地区防災計画の策定プロセスや防災まちづくり協議会の設置を通じ、住民が「自分たちの地区の弱点と対策」を共有する参加型プロセスが有効である。行政が示すリスク情報と、住民が肌で知る地域の弱点を突き合わせることで、実効性のある対策の優先順位が見えてくる。協議の場を継続的に持ち、世代交代の中でも防災の担い手を絶やさない仕組みづくりが、まちの安全を長く保つ鍵となる。

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