意味
全体スライド条項とは、工事の請負契約締結後に賃金水準や物価水準が変動し、残工事代金額に対する変動額が一定割合を超えた場合に、請負代金額を変更できると定める契約条項である。
長い工期の工事では、契約時には予測できなかった賃金や物価の上昇が積み重なり、当初の代金額では履行が立ち行かなくなることがある——この工事費全体にわたる変動を調整するのが全体スライド条項である。公共工事標準請負契約約款は、契約から一定期間(一般に12か月)を経過した後に、残工事の代金額に対する物価変動額が一定率(一般に1.5%)を超えたとき、超過分について発注者・受注者のいずれからも代金額の変更を請求できると定める。特定資材だけを対象とする単品スライド条項、急激なインフレに対応するインフレスライド条項と並ぶ代金変更の仕組みで、賃金水準・物価水準の全般的変動を対象とする点が特徴である。発動には基準日の設定と変動率の算定が必要で、適用の可否をめぐる協議が実務の論点になる。
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