ジチテン

在外選挙人名簿

読み:ざいがいせんきょにんめいぼ

意味

在外選挙人名簿とは、公職選挙法第30条の2に基づき、国外に居住する日本国民で選挙権を有する者を市区町村の選挙管理委員会が登録し管理する名簿である。

国外に転出すると国内の選挙人名簿から抹消され、そのままでは投票権を行使できない。在外選挙人名簿はこの空白を埋める仕組みで、海外に住む有権者を別途登録し、国政選挙で在外投票を可能にする。登録には領事館などを経由した在外選挙人名簿登録の申請が必要で、登録された者には在外選挙人証が交付される。投票は在外公館投票、郵便等投票、帰国時の国内投票のいずれかで行う。対象は衆議院・参議院の選挙に限られ、地方選挙には及ばない点が国内の選挙人名簿と決定的に異なる。国内の選挙人名簿が住民基本台帳を基礎に職権で登録されるのに対し、在外選挙人名簿は本人の申請を起点とするため、登録漏れや住所変更の未届けが投票機会を左右する。

国内の選挙人名簿との制度上の違い

在外選挙人名簿が国内の選挙人名簿と最も異なるのは、対象選挙の範囲と登録の起点である。在外選挙人名簿で投票できるのは衆議院議員選挙・参議院議員選挙と最高裁判所裁判官国民審査に限られ、都道府県・市区町村の選挙には使えない。地方選挙の選挙権は住所要件(3か月以上の居住)と結びついており、国外居住者はこれを満たさないためである。また登録の起点も異なり、国内の選挙人名簿は住民基本台帳に基づき選挙管理委員会が職権で登録するのに対し、在外選挙人名簿は本人の申請が前提となる。かつては在外公館での申請のみであったが、転出届と同時に市区町村の窓口で申請できる出国時申請が導入され、登録の手間が軽減された。それでも申請主義である以上、本人が手続を怠れば投票できない構造は残る。

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