足高とは、職員が現在の俸給表上の号俸(格付)より高い職位に充てられた場合に、当該職位に相当する給与との差額を補填するために支給する調整措置であり、人事院規則・人事委員会規則または給与条例等に根拠を置く。
公務員の給与は職に応じた俸給表で決まるが、昇任や異動で上位の職に就いても、それまでの俸給が新しい職の水準に届かないという不均衡が生じることがある。足高は、こうした場合に、職位に相当する給与との差額を補填する調整措置である。職と給与の食い違いを一時的に埋め、上位職に見合った処遇を確保する点が肝心である。
公務員の給与は属する職に対応する俸給表・号俸で決まるのが原則だが、上位職に就いた職員の現在の俸給が、その職位に定められた最低額を下回る場合に足高が生じる。組織再編や人事異動の際に発生しやすく、昇給によって差額が縮まれば足高も減り、いずれ解消される一時的な補填である。
発生の仕組み
職員Aの現在の俸給月額が30万円で、新たに充てられた課長職の最低俸給が33万円であった場合、差額3万円が足高として支給される。足高は昇給・昇格の規定による本来の俸給額とは別建てで支給され、給与改定・号俸改定により差額が縮小した場合は支給額も連動して減少する。組織再編やポスト廃止等の人事異動で上位職への充当が増加すると足高対象者が一時的に増えるケースがある。号俸が上がるにつれて足高は自然解消されるため、長期的には消滅する一時的な補填措置である。
人事給与実務での取扱い
足高の支給には当該職員の俸給月額と職位の最低俸給額を毎月比較する照合作業が必要であり、給与システムへの正確な入力と定期的な確認が担当者に課せられる実務となる。足高の発生・解消は給与明細書に反映されるため、職員本人への丁寧な説明も人事担当の業務に含まれる。会計検査・監査委員の審査では足高の支給根拠と計算の正確性が確認されるため、支給記録の適正管理と根拠条文の把握が不可欠となる。毎月の照合を怠れば過払いや支給漏れにつながるため、給与システム上での確実な管理が担当者に欠かせない。
関連する給与調整措置と管理体制
足高と対になる概念として「足切り」があり、これは下位職に就いた際に俸給額が当該職位の最高額を超えている場合の調整である。足高・足切りの双方について根拠規定・計算方法・解消時期を給与規則等に明確に定め、恣意的な運用が生じないようにすることが組織全体の公正な給与管理の基盤となる。昇格基準の明確化と俸給表の定期見直しによって足高の発生件数を抑えることが給与制度全体の安定につながる。規定に解釈の余地が生じる場合は人事担当部署が統一見解を定め文書化しておくことが担当者交代時の引き継ぎを容易にする。人事管理システムに足高対象者を自動フラグする機能を設け、異動や昇給の都度、支給要件を再確認する仕組みの構築が、給与計算ミスを防ぐ実務対応となる。
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