SDGs未来都市とは、内閣府地方創生推進室が「まち・ひと・しごと創生」とSDGs(持続可能な開発目標)の達成を連動させて推進するため、優れたSDGsの取り組みを提案した都市・地域を選定・認定する制度のことである。2018年度から開始され、経済・社会・環境の三側面からの持続可能な取り組みを掲げる提案が対象となる。
SDGsという国際目標を掲げても、自治体の現場では既存の総合計画や個別施策とどう結びつくのかが見えにくく、掛け声倒れに終わりやすい。SDGs未来都市は、まち・ひと・しごと創生とSDGsの達成を連動させた優れた取組を国が選定・認定する制度であり、SDGsを地方創生の具体的な政策に落とし込むモデルを示す点が肝心である。
内閣府地方創生推進室が2018年度に開始し、経済・社会・環境の三側面からの持続可能な取組を掲げる提案を対象とする。毎年公募・選定が行われ、2024年度時点で累計182都市が選定されている。選定都市は国の広報・ネットワーキング支援を受け、特に先導的な「自治体SDGsモデル事業」には補助金による財政支援が行われる。選定は自治体のブランド力や企業誘致・移住促進にも活用される。
SDGsと地方創生の連動
SDGsの17の目標は環境・経済・社会の広範な分野を包含し、地方自治体の政策のほぼすべての分野が関連する。内閣府は2019年(令和元年)の「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」設立以降、SDGsを地方版総合戦略の核に位置付けるよう自治体に促している。「ローカルSDGs」として地域の固有の資源(里山・海・伝統文化・食)の持続可能な活用と地域経済の活性化を組み合わせた取り組みが先進事例として紹介されている。
申請・選定のプロセス
SDGs未来都市への申請は市区町村・都道府県が行い、内閣府はSDGsの達成と地方創生の連動(経済・社会・環境の三側面のバランス)、先導性・独自性・革新性、補助金に依存しない自走可能な計画設計、広域的な課題の解決可能性をもとに審査する。審査には有識者委員会が関与し、選定都市は定期的な自己評価報告を行う。選定はゴールではなく出発点であり、掲げた計画を補助金に頼らず自走させられるか、三側面の取組が実際に地域の経済や暮らしの改善につながるかが、その後の自己評価で問われ続ける。
民間企業・大学との連携
SDGs未来都市の取り組みには、民間企業(地域の中小企業・大企業・スタートアップ)・大学・NPO等との連携が重視される。「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」のマッチングシステムで自治体と民間が共同で事業を推進する。ESG投資・サステナビリティ経営を重視する企業が自治体との連携機会を求めるケースも増え、SDGs未来都市の選定が、企業との協働を呼び込む効果を生んでいる。自治体だけでは資金も人材も限られるため、企業の技術や大学の知見を地域課題の解決に取り込む官民連携が、SDGs未来都市の取組を持続させる鍵となる。
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