意味
災害関連死とは、地震や風水害などの災害による直接の負傷ではなく、避難生活の負担や持病の悪化など災害との因果関係が認められる原因で死亡し、市町村の審査会が災害弔慰金の支給対象として認定した死者をいう。
ある被災者の死を「災害による死」と認めるか否かは、遺族が災害弔慰金を受け取れるかを左右する重い判断である。家屋の倒壊で圧死した直接死と異なり、災害関連死は避難所での体調悪化、車中泊によるエコノミークラス症候群、医療や介護の途絶といった間接的な原因で生じるため、死亡と災害の因果関係を個別に審査する必要が生じる。実務では、市町村が医師・弁護士などで構成する災害弔慰金等支給審査会を設け、診療記録や避難の経緯をもとに認定の可否を決める。阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震では直接死を上回る関連死が記録され、長期の避難生活そのものが命を奪うことが繰り返し示された。認定基準は法律で一律に定まっておらず、過去の災害ごとに公表された事例や長岡基準と呼ばれる目安が参照される。
認定の枠組みと長岡基準
災害関連死の認定に法定の統一基準はなく、市町村が個別に判断する。判断のばらつきを抑える目安として、新潟県中越地震後に長岡市が整理した「長岡基準」が広く参照される。これは災害発生から死亡までの期間(おおむね1週間以内・1か月以内など)に応じて関連性の推定の強さを段階づけ、避難の長期化や既往症との関係を勘案する考え方である。市町村は医師や弁護士で構成する災害弔慰金等支給審査会に諮り、診療録や避難の経緯を確認したうえで認定する。認定されれば災害弔慰金の支給対象となるため、遺族にとっては事実上の救済要件として機能する。
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