臨時的任用とは、災害その他重大な事故などで緊急に職員を要する場合や、常勤職員に欠員が生じた場合などに、正規の任用手続によらず臨時に職員を任用することをいう(地方公務員法)。常勤の職に就くが、任用できる期間や事由が法律で限定されている。
職員が急に欠けたり、緊急の事態で人手が必要になったりしたとき、通常の採用試験を経ていては間に合わない。臨時的任用は、こうした例外的な場面に限って、正規の手続によらず臨時に職員を任用する仕組みである。
緊急のとき、臨時の職に関するとき、任用候補者名簿がないときといった、法律に定められた限られた事由がある場合にのみ認められる。任用の期間も原則として六か月以内とされ、更新できる場合も限られている。かつては、こうした臨時的任用が、本来は会計年度任用職員などで対応すべき恒常的な業務にまで広く用いられ、不安定な任用が常態化しているとの批判があった。そのため制度が見直され、臨時的任用は、常勤の職に欠員が生じた場合などに事由を限って用いる、本来の例外的な任用へと位置づけが改められた。
会計年度任用職員制度の導入による整理
臨時的任用の現在の姿は、非常勤職員をめぐる制度の大きな見直しと一体で理解する必要がある。かつて自治体では、臨時的任用や特別職の非常勤といった任用が、本来は恒常的な業務に従事する事実上の常勤に近い職員にまで広く用いられ、任用の根拠があいまいで処遇も不安定なまま運用されているとの問題が指摘されていた。そこで地方公務員法等が改正され、一般職の非常勤職員の受け皿として会計年度任用職員の制度が新たに設けられるとともに、臨時的任用は、常勤の職に欠員を生じた場合などに事由を厳格に限って用いる任用へと整理された。これにより、どのような業務にどの任用形態を用いるべきかの区分が明確化された。
緊急性・臨時性という要件
臨時的任用が正規の任用手続の例外として認められるのは、それが緊急性や臨時性という限られた事情に応えるものだからである。採用試験や選考を経る通常の任用は、能力の実証に基づく公正な人材選抜を担保する反面、時間を要する。災害対応のように一刻を争う場面や、常勤職員が急に欠けて業務に支障が生じる場面では、この手続を待っていては行政が立ち行かない。臨時的任用は、こうした例外的な必要に応えるために、手続を簡略にして迅速な任用を認める。その代わり、任用できる事由と期間が法律で厳しく限定され、例外が常態とならないよう歯止めがかけられている。要件を満たさない安易な臨時的任用は、能力実証主義に基づく任用の原則を損なうことになる。
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