使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律(小型家電リサイクル法)とは、使用済みの携帯電話やデジタルカメラなどの小型電子機器に含まれる金や銅などの有用な金属を回収し、再資源化することを促す法律である(平成24年法律第57号)。
携帯電話やゲーム機などの小型家電には、金、銀、銅やレアメタルといった有用な金属が少しずつ含まれているが、多くは使われなくなったまま家庭にしまい込まれるか、ごみとして埋め立てられ、資源として回収されてこなかった。小型家電リサイクル法は、こうした都市鉱山を掘り起こすため、2013年に施行された。
法律の大きな特徴は、関係者に一律の義務を課すのではなく、市町村による回収と、国が認定したリサイクル事業者による再資源化を、関係者の自主的な参加によって進める促進型の仕組みをとっている点にある。市町村は、公共施設に回収ボックスを置く、ごみとは別に拠点で集めるなど、地域の実情に合わせた方法で使用済みの小型家電を回収し、認定を受けた事業者に引き渡す。認定事業者は、広域的に収集や運搬、処理を行えるよう、廃棄物処理業の許可が不要となる特例を受けて、有用な金属を選別・回収する。
義務型ではなく促進型という設計
小型家電リサイクル法は、同じ家電を扱う家電リサイクル法とは設計の考え方が大きく異なる。家電リサイクル法が、テレビや冷蔵庫など四品目を対象に、メーカーによる引取りと消費者の料金負担を義務として課す義務型であるのに対し、小型家電リサイクル法は関係者の自主的な参加を前提とする促進型をとる。背景には、対象となりうる小型家電が携帯電話から電子辞書まで多種多様で、一つひとつは小型かつ低単価なため、家電リサイクル法のような一律の義務や料金徴収にはなじみにくいという事情がある。このため、回収するかどうかや回収の方法は市町村の判断に委ねられ、その結果、参加する自治体の広がりや回収量の確保が、制度の実効性を左右する課題となっている。
認定事業者と広域回収の特例
小型家電から有用な金属を効率よく回収するには、各地で集めたものを一定量まとめて処理する必要がある。ところが、廃棄物の収集運搬や処分は、本来は市町村や都道府県ごとの許可を必要とし、地域をまたぐ広域的な処理の妨げになりやすい。そこで小型家電リサイクル法は、国(主務大臣)が再資源化事業の計画を認定した事業者について、廃棄物処理業の許可がなくても全国規模で使用済小型家電を収集・運搬し処理できる特例を設けた。この認定事業者を軸に、市町村が集めた小型家電が集約され、金、銀、銅やレアメタルとして選別・回収される仕組みになっている。
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