こども大綱とは、こども基本法に基づき政府が定める、こども施策に関する基本的な方針や重要事項を一元的に示した大綱である。
少子化、子どもの貧困、若者支援といったテーマごとに別々の大綱が併存してきた状況を、どう一本化するのか。こども基本法がその受け皿として政府に策定を義務付けたのがこども大綱である。従来の少子化社会対策大綱・子供・若者育成支援推進大綱・子供の貧困対策大綱の3つを統合し、2023年12月に最初の大綱が閣議決定された。こどもや若者を権利の主体と位置付け、ライフステージを通じた切れ目ない支援、子育て当事者への支援、こども・若者の意見反映などを基本方針に据える。地方公共団体が定める都道府県こども計画・市町村こども計画は、この大綱を勘案して策定される。自治体にとっては国の方針の到達点を示す文書であり、計画策定や事業設計の前提となる。
3大綱の統合と位置付け
こども大綱は、少子化社会対策大綱・子供・若者育成支援推進大綱・子供の貧困対策大綱という根拠法の異なる3つの大綱を一つに束ねたものである。これによりこども施策の全体像が一つの文書で示され、省庁縦割りで分かれていた目標や指標が整理された。大綱はこども基本法第9条を根拠とし、こども政策推進会議の案をもとに閣議決定される。おおむね5年を見据えて策定され、必要に応じて見直される仕組みで、社会経済情勢の変化に合わせて重点が更新される点も従来の個別大綱とは異なる運用となっている。
数値目標と自治体計画への波及
こども大綱は施策の進捗を検証するための数値目標や指標を掲げる点に特徴がある。結婚・出産・子育ての希望の実現、こどもの貧困率の改善、若者の自己肯定感などに関する指標が設定され、毎年の点検・評価の物差しとなる。地方公共団体はこの大綱を勘案して市町村こども計画などを定めるため、大綱の方針や指標は自治体の計画づくりに直接影響する。担当課は大綱の重点項目を自地域の実情に翻訳し、既存計画との整合をとる作業を担う。
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