ジチテン

GIGAスクール構想

読み:ぎがすくーるこうそう

別名:GIGAスクール
意味

GIGAスクール構想とは、文部科学省が2019年度に開始した教育情報化施策で、義務教育段階の全児童生徒に1人1台の学習用端末と高速大容量の校内通信ネットワークを一体的に整備するものである。GIGAはGlobal and Innovation Gateway for All(全ての児童生徒のための世界につながる革新的な扉)の略である。

学校に共用のパソコンが数台あるだけでは、児童生徒が日常的に情報通信技術を使って学ぶことはできず、家庭の通信環境による学びの格差も埋まらない。GIGAスクール構想は、この状態を変えるために、全員が常時1人1台の端末を使える環境を国費で一気に整えた点に特徴がある。2019年度の補正予算で端末整備と校内ネットワーク整備が同時に措置され、新型コロナウイルス感染症による休校で前倒しが進み、義務教育段階では2021年度までに概ね1人1台が実現した。

整備という入口を終えた後の焦点は、端末をどう日常の授業や家庭学習で使いこなすか、また配備から数年が過ぎた端末の更新費用を誰が負担するかに移っている。自治体では、教育委員会が学習面を、情報部門が調達やネットワーク・セキュリティを担い、両者の連携が運用の鍵となる。

1人1台端末と校内ネットワークの一体整備

GIGAスクール構想は、2019年度の補正予算で学習用端末の整備費(1台あたり上限4.5万円)と校内の高速大容量ネットワーク整備費を同時に措置したことで動き出した。端末はクラウド活用を前提とした安価なものを共同調達し、教育データを校外のクラウドに置く設計が標準とされた。当初は数年かけて段階的に配備する計画だったが、2020年の新型コロナウイルス感染症による一斉休校で家庭学習の手段として前倒しが進み、義務教育段階では2021年度までに概ね1人1台が実現した。高等学校段階は都道府県が主体となって整備が進められ、義務教育段階とは別の枠組みで対応されている。

整備後の利活用と端末更新の課題

端末が行き渡った後の焦点は、それを日常の授業や家庭学習でどう使いこなすかに移った。自治体や学校による利活用の差、教員の指導力の差が指摘され、文部科学省は活用状況の調査や指導者の研修支援を続けている。さらに、当初配備された端末は数年で更新時期を迎えるため、更新費用の負担が新たな論点となっている。国は都道府県に基金を造成して端末更新を支援する仕組みを設けたが、補助の水準や継続性、地方財政への影響をめぐる議論は続いている。

自治体における推進体制(教育委員会と情報部門)

GIGAスクール構想の推進は、学校教育を所管する教育委員会だけでは完結しない。端末やネットワークの調達、セキュリティの確保、配備後の端末管理(MDM=モバイルデバイス管理)といった情報システムの運用は、自治体の情報政策部門が担うことが多い。文部科学省は、こうした運用面を支える窓口として都道府県等にGIGAスクール運営支援センターの整備を促してきた。教育の視点と情報システムの視点の両方が関わるため、教育担当者は教育分野の、情報担当者はデジタル分野の知識として、それぞれの立場からこの構想に向き合うことになる。

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