ジチテン

不動産取得税

読み:ふどうさんしゅとくぜい

意味

不動産取得税とは、土地や家屋といった不動産を取得した者に対し、その取得に着目して都道府県が課す地方税をいう(地方税法)。売買、交換、贈与、新築、増改築など、有償か無償かを問わず不動産を取得したことに対して一度だけ課される。

不動産を手に入れる場面では、財産が移転すること自体に担税力が認められると考えられてきた。不動産取得税は、その取得という事実に着目して一度だけ課される都道府県税で、毎年の保有に課される固定資産税とは課税の場面が異なる。

課税標準は、原則として固定資産課税台帳に登録された価格、すなわち固定資産税評価額を用いる。売買だけでなく、贈与や交換、家屋の新築や増改築による取得も対象となるが、相続による取得は対象外とされる。住宅やその敷地の取得については、税負担を軽くする特例や税率の軽減が設けられており、住宅取得を後押しする政策的な配慮が働いている。取得から納税通知書が届くまでに数か月かかることがあり、納税者が課税を予期していないと、後から届く通知に戸惑うことがある。

取得課税という性格と固定資産税との違い

不動産に関わる地方税には、取得の場面に課される不動産取得税と、保有の各年に課される固定資産税があり、課税の着目点が異なる。不動産取得税は、財産が移転し新たに取得されたという一回限りの事実に担税力を見いだす流通税的な性格を持ち、取得のときに一度だけ課される。これに対し固定資産税は、毎年一月一日に資産を保有していることに着目して継続的に課される。同じ不動産をめぐる税でありながら、一方は移転の局面を、他方は保有の局面をとらえる点で役割が分かれている。両者とも課税標準に固定資産税評価額を用いるため、評価額が高ければ取得時にも保有中にも負担が大きくなる。

住宅取得をめぐる軽減措置

不動産取得税には、住宅の取得を促す観点から手厚い軽減措置が設けられている。一定の床面積などの要件を満たす住宅を新築または取得した場合には、課税標準から一定額を控除する特例があり、その敷地についても税額を軽減する措置がある。税率自体も、本来の標準税率より低い特例税率が適用される期間が繰り返し延長されてきた。これらの措置は、住宅取得という大きな支出に税負担が重ならないよう配慮し、住宅政策と税制を結びつけるものである。要件や控除額は改正で変わるため、取得の前に適用される軽減の内容を確認しておくことが、思わぬ負担を避けるうえで重要となる。

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