ジチテン

デポジット制度

読み:でぽじっとせいど

別名:預り金払戻制度
意味

デポジット制度とは、容器入りの製品を販売する際に預り金を上乗せして販売し、使用後に容器が返却された時点で預り金を払い戻す仕組みをいう。空き容器の回収率を高め、散乱ごみを減らすことを目的とする経済的手法である。

ペットボトルや缶の散乱ごみ、海洋プラスチック対策を議論するとき、回収を促す経済的手法として引き合いに出されるのがデポジット制度である。購入時に容器代を預り金として上乗せし、空容器を返すと返金されるため、消費者には返却の動機が生まれ、回収率が高まる。海外では飲料容器を対象に法制化した国が多く、日本でも一部の離島や観光地で条例や任意の取り組みとして導入された例がある。一方、全国一律の導入には、回収拠点の整備や事業者の事務負担、既存の分別収集・容器包装リサイクル制度との役割分担といった調整課題があり、本格的な制度化には至っていない。自治体が独自に導入する場合は、対象容器の範囲と返却拠点の確保、預り金の管理方法の設計が要点となる。

経済的手法としての位置づけ

デポジット制度は、規制や行政による直接回収ではなく、価格インセンティブで人々の行動を誘導する経済的手法に分類される。容器を返せば金銭が戻るため、ポイ捨ての機会費用が高まり、自発的な返却が促される。環境税や排出量取引と同様に、市場の仕組みを使って環境配慮行動を引き出す政策手段の一つである。製品の価格に預り金を上乗せして販売し、容器や製品を返却した時点で預り金を払い戻す仕組みであるため、返さなければ預り金を失う形となり、罰則や強制によらずに回収率を高められる。返却されなかった分の預り金が回収・処理の原資になる利点もあり、規制的手法に比べて行政の監視コストを抑えつつ実効性を確保できる点が特徴とされる。

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