BOO方式とは、民間事業者が公共施設を建設して所有・運営し、契約期間の満了後も所有権を公共へ移転しないPFIの事業方式である。事業終了時には民間が施設の撤去等を行う。Build(建設)・Own(所有)・Operate(運営)の頭文字をとった呼称である。
PFI事業の中で、契約が終わっても施設を公共のものにせず、民間が所有したまま事業を畳む形をとるのがBOO方式である。民間が施設を建て、所有し、運営し、期間満了の後は所有権の移転を行わず、施設の撤去や転用、継続事業化などを民間の判断に委ねる。公共が施設を引き継ぐ前提がないため、将来的に公共が保有・利用し続ける必要のない施設や、技術革新が速く老朽化が早い施設に適する。施設は最後まで民間財産であり、固定資産税の負担や除却の責任も民間が負う。自治体の担当者にとっては、所有権が最後まで移らないというBTO・BOT方式との根本的な違いと、事業終了後の土地や原状回復をどう取り決めるかが選定上の重要な論点となる。
所有権を移転しない事業の終わり方
BOO方式の最大の特徴は、契約満了後も施設の所有権が公共へ移転しない点にある。民間は施設を自らの財産として建設・所有・運営し、事業期間を終えると、その施設を撤去するか、用途を変えて自社で使い続けるか、別の事業へ転用するかを判断する。公共が施設を引き継がないため、長期的に公共が抱え続ける資産が増えず、施設の更新や除却の責任を公共が負わずに済むという利点がある。技術の進歩で陳腐化しやすい設備や、将来の需要が不確実で公共が保有を約束しにくい施設において、こうした終わり方が選ばれやすい。発電施設や情報通信系の設備など、更新サイクルの速い分野での活用が想定される。
BTO・BOT方式との根本的な違いと留意点
BOO方式は、いずれ所有権が公共へ移るBTO方式・BOT方式とは前提が大きく異なる。BTO・BOTが「最終的に公共が施設を保有する」ことを織り込んだ方式であるのに対し、BOOは公共が施設を保有しないことを前提とする。そのため自治体は、事業用地を貸し付ける場合の契約条件や、事業終了時の原状回復・撤去の範囲、施設をそのまま民間が使い続ける場合の扱いなどを、あらかじめ明確に定めておく必要がある。施設を公共が引き継がない分、運営に対する公共の関与は限定的になりやすく、住民サービスの継続性をどう担保するかも検討しておくべき論点となる。
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