ジチテン

夜間中学

読み:やかんちゅうがく

別名:夜間中学校別名:中学校夜間学級
意味

夜間中学とは、市町村等が設置する公立中学校に置かれる夜間その他特別の時間に授業を行う学級(夜間学級)で、義務教育を修了していない者等に中学校教育の機会を提供するものである。

戦後の混乱や経済的事情、外国からの移住などで義務教育を受けられないまま大人になった人は今も存在し、本人が望んでも学び直す場がなければ、教育を受ける権利は実現しない。夜間中学は、年齢や国籍を問わず、義務教育を修了していない人などに中学校の卒業資格を得る道を開く公立の学びの場である。

学齢を超えた義務教育未修了者、不登校などで実質的に十分な教育を受けられなかった既卒者(形式卒業者)、外国籍で日本の中学校教育を受けたい人などが対象となる。夜間その他特別の時間帯に授業を行う公立中学校の学級として運営され、修了すれば正規の中学校卒業資格が得られる。2016年成立の教育機会確保法は、すべての都道府県・指定都市に少なくとも一つの夜間中学を設けることを目指す方針を示した。

かつては設置が一部の都市部に偏っていたが、確保法を受けて新設が各地で進んでいる。外国籍住民の増加に伴い在籍者に占める外国籍の割合が高い学級も多く、日本語指導との接続が運営上の課題となる。都道府県・市町村は設置の検討や、近隣自治体からの広域での受け入れの調整を担う。

対象者の広がり——未修了者から形式卒業者・外国籍へ

夜間中学の当初の対象は、戦中戦後の事情で義務教育を受けられなかった高齢の未修了者が中心だった。その後、不登校などで在籍はしていたが実質的に学べないまま卒業証書だけ受け取った「形式卒業者」の入学が認められ、学び直しの場としての性格が強まった。さらに外国籍住民の増加で、日本の学校教育を受けていない外国にルーツをもつ人の受け皿となり、在籍者の構成は大きく変わった。一つの学級に年齢も背景も異なる学習者が集う点が運営上の特徴である。

教育機会確保法と設置促進

2016年に成立した教育機会確保法は、不登校児童生徒への支援とあわせて、義務教育未修了者等への就学機会の提供を国・自治体の責務として位置づけた。これを受けて、各都道府県・指定都市に少なくとも一つの夜間中学を設置することが政策目標に掲げられ、長く設置のなかった県でも新設が進んだ。設置に至らない自治体では、近隣の夜間中学への広域通学の調整や、自主夜間中学(民間のボランティアによる学びの場)との連携で空白を補う動きがある。

つながりのある用語

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