ジチテン

新生児マススクリーニング

読み:しんせいじますくりーにんぐ

別名:先天性代謝異常等検査
意味

新生児マススクリーニングとは、生後間もない新生児を対象に、先天性代謝異常症や内分泌疾患など治療可能な疾患を早期に発見するため、足の裏などから採取した血液を一斉に検査する公費負担の検査をいう。

生まれたばかりの赤ちゃんに、見たでは分からない代謝の病気が隠れていないか、どう見つけるのか。発症前に発見し早期治療につなげるための一斉検査が新生児マススクリーニングで、先天性代謝異常等検査とも呼ばれる。生後4日から6日ごろにかかとから少量の血液を採り、ろ紙にしみ込ませて検査機関へ送り、フェニルケトン尿症や先天性甲状腺機能低下症など複数の疾患を一度に調べる。検査機器のタンデムマス法の導入により、一度に調べられる対象疾患が拡大した。実施主体は都道府県・指定都市で、母子保健の枠組みのなかで公費により行われ、保護者の経済的負担は原則として生じない。早期に発見できれば食事療法や薬物療法で発症や重症化を防げる疾患が対象であり、見逃しのない実施体制と陽性となった場合の精密検査・治療への確実なつなぎが母子保健担当の要点となる。

検査の対象疾患と方法

新生児マススクリーニングは、放置すると知的障害や発育障害などを起こすおそれがあるが、早期に発見して治療を始めれば発症や重症化を防げる先天性の疾患を対象とする。フェニルケトン尿症などのアミノ酸代謝異常、有機酸代謝異常、脂肪酸代謝異常といった先天性代謝異常症のほか、先天性甲状腺機能低下症や先天性副腎過形成症などの内分泌疾患が含まれる。検査は生後4日から6日ごろ、出生した医療機関で新生児のかかとから少量の血液を採取し、ろ紙にしみ込ませた検体を検査機関に送付して行う。従来は疾患ごとに個別の検査を要したが、タンデムマス法と呼ばれる質量分析の手法の普及により、一回の検査で多数の対象疾患を効率的に調べられるようになった。

実施体制と陽性後の対応

新生児マススクリーニングは母子保健の施策の一環として都道府県および指定都市が実施主体となり、公費負担により行われるため、保護者が検査費用を負担しないのが原則である。検査の結果、再検査や精密検査が必要と判断された場合には、専門の医療機関で確定診断のための検査を受け、診断が確定すれば食事療法や薬剤の投与などの治療を早期に開始する。スクリーニングはあくまで疾患の可能性をふるい分ける検査であり、陽性が直ちに発病を意味するわけではないため、保護者に過度な不安を与えないよう結果説明と精密検査への確実な誘導が要点となる。母子保健担当は、医療機関・検査機関との連携体制を整え、対象となる新生児が検査から漏れないよう出生の把握と受検勧奨を行う。

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