ジチテン

内申

読み:ないしん

意味

内申とは、下級の機関や職員が、上級の機関や任命権者に対して、人事や処分に関する意見をあらかじめ内部的に具申することである。

組織の意思決定にあたり、実情をよく知る下位の側から上位の側へ、判断の参考となる意見や評価を内々に申し述べるのが内申である。人事異動に際して所属長が職員の能力や適性について意見を上げる場合や、教育委員会が県費負担教職員の人事について市町村教育委員会の内申をもとに決定する場合などが代表例である。上位から下位へ非公式に内容を事前に伝える内示とは、情報の流れる方向が逆の関係にある。内申はあくまで意思決定の参考とされる意見であり、これに法的な拘束力があるかどうかは制度によって異なる。地方教育行政の法律のように、内申を経ることを手続上の要件として定めている例もある。

内示との違い

内申と内示は、人事をめぐる組織内部の意思疎通という点で共通するが、方向が逆である。内申は、下級の機関や職員の側から上級の機関や任命権者に対して、人事や処分についての意見を上に向けて具申するものである。これに対し内示は、決定権を持つ側が、正式な発令に先立って、本人や関係者に内々にその内容を下に向けて伝えるものである。たとえば人事異動では、所属長が部下の適性や異動の希望について人事担当へ内申し、人事担当がこれらを踏まえて決定したうえで、発令前に本人へ異動を内示する、という流れになる。意見を上げる内申と、決定を事前に伝える内示は、組織の意思決定の入口と出口にそれぞれ位置づけられる。

教育委員会の内申など制度上の内申

内申のなかには、法律上の手続として明確に位置づけられているものがある。代表例が、県費負担教職員の人事に関する内申である。市町村立学校の教職員のうち給与を都道府県が負担する県費負担教職員については、その任命権は都道府県の教育委員会にあるが、地方教育行政の組織及び運営に関する法律は、都道府県教育委員会が任免その他の進退を行うにあたり、市町村教育委員会の内申をまって行うこととしている。これは、実際に学校を設置・管理する市町村側の意見を人事に反映させるための仕組みである。このように制度上の内申は、単なる参考意見にとどまらず、上位機関の決定の手続的な前提として機能する。内申をめぐっては、内申の有無や内容が決定をどこまで拘束するかが、制度ごとに問題となる。

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対比

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