ジチテン

子どもの権利条約

読み:こどものけんりにかんするじょうやく

別名:児童の権利に関する条約
意味

子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)とは、1989年(昭和64年)11月に国連総会で採択され、日本が1994年(平成6年)に批准した国際条約で、18歳未満のすべての子どもが持つ権利を定める。生きる権利・育つ権利・守られる権利・参加する権利の4つの柱(理念)のもとに54条が構成される。

子どもは保護される対象であると同時に固有の権利を持つ存在だが、その権利が国際的な基準として明文化されなければ、各国の施策はばらつき守られない子どもが残る。子どもの権利条約は、18歳未満のすべての子どもが持つ権利を定めた国際条約であり、子どもを権利の主体ととらえ各国に保障を義務づける点に意義がある。

1989年に国連総会で採択され、日本は1994年(平成6年)に批准した。生きる権利・育つ権利・守られる権利・参加する権利の4つの柱のもとに54条で構成される。差別の禁止、子どもの最善の利益、生命・生存・発達の権利、子どもの意見の尊重という4つの基本原則は、自治体の子ども施策を立案・評価する際の基準となる。

日本の批准と国内法との関係

日本は1994年(平成6年)4月に条約を批准し、条約は同年5月に日本で発効した。批准後の国内法(児童福祉法学校教育法・少年法等)の整備や施策の充実が進められてきた。日本が条約上の義務として定期的に国連・子どもの権利委員会に「国家報告書」を提出し、委員会から「総括所見」として課題指摘を受ける制度があり、これが国内施策の見直しの契機となる。2023年(令和5年)施行の「こども基本法」は子どもの権利条約の理念を国内法として体系化したもので、自治体の子ども施策の法的根拠として機能する。

子どもの意見表明権と参加

条約第12条は「自己の意見を形成する能力のある子どもがその子どもに影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利」を保障する(子どもの意見表明権)。自治体の子ども施策では、子ども・若者の意見を政策形成に反映させる取り組み(子ども議会・ユースカウンシル・アンケート調査等)が条約の趣旨に沿った実践といえる。「こどもまんなか社会」を掲げるこども家庭庁の政策方針にも意見表明権の実践が組み込まれている。

地方自治体の子ども条例との関係

自治体によっては「子どもの権利条例」(子ども条例)を制定し、条約の理念を地域レベルで具体化している(川崎市・札幌市等が先駆的な事例)。こうした条例は、子どもが権利の主体であることの宣言、子ども相談・救済機関(オンブズパーソン・権利擁護機関等)の設置、子どもの意見を市政に反映する仕組みの整備を柱とする場合が多い。国の条約や法律を地域で具体化することで、子どもにとって身近な相談・救済の窓口を設け、施策に子どもの声を反映する道筋を地域の制度として根づかせる狙いがある。

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