ジチテン

建築主事

読み:けんちくしゅじ

意味

建築主事とは、建築確認その他の建築基準法に基づく事務をつかさどるため、特定行政庁に置かれる職員をいう(建築基準法)。建築基準適合判定資格者の登録を受けた者のうちから命じられる。

建築の計画が法令に適合しているかを、誰が公的に判断するのか——その判断を担う職として建築基準法が置くのが建築主事である。建築確認をはじめとする建築規制の事務の要となる職員である。

建築主事は、都道府県や一定の市町村などの特定行政庁に置かれ、建築主から申請された計画が建築基準関係の規定に適合しているかを審査し、適合すれば確認済証を交付する。この建築確認を受けなければ、原則として建築の工事に着手できない。建築主事になるには、国家資格である建築基準適合判定資格者の登録を受けている必要がある。かつては建築確認をもっぱら建築主事が担っていたが、その後の法改正で民間の指定確認検査機関も建築確認を行えるようになり、現在は両者が確認を担っている。建築主事は、確認のほか、違反建築物への是正の指導など、建築規制の実務の中心を担う。

特定行政庁との関係

建築主事を理解するには、特定行政庁との関係を押さえる必要がある。特定行政庁とは、建築主事を置く地方公共団体の長を指し、建築規制の権限を持つ行政庁である。建築主事は、その特定行政庁に置かれる職員で、建築確認のような技術的な適合性の判断を担う。一方、違反建築物に対する是正の命令や、許可といった行政処分は、特定行政庁の名で行われる。つまり、計画が技術的に法令に適合するかを判定するのが建築主事、その判定を踏まえて行政としての処分や監督を行うのが特定行政庁という役割の分担がある。すべての市町村に建築主事が置かれているわけではなく、建築主事を置かない市町村では、都道府県が建築規制の事務を担う。住民が建築の確認や相談をどこの窓口で行うかは、この建築主事の置かれ方によって決まる。

指定確認検査機関との分担

建築主事をめぐる大きな変化が、民間の指定確認検査機関による建築確認の導入である。かつて建築確認は、行政の建築主事だけが行っていたが、確認の事務が集中して時間がかかることなどを背景に、法改正によって、国や都道府県の指定を受けた民間の機関も建築確認を行えるようになった。現在は、建築主は、行政の建築主事と民間の指定確認検査機関のいずれにも確認を申請できる。これにより確認の迅速化が進んだ一方、民間機関による確認のあり方をめぐっては、検査の質の確保や、行政との情報の共有といった課題も指摘されてきた。建築主事による確認と民間機関による確認は、いずれも同じ法的な効力を持つが、違反への是正の権限は行政の特定行政庁にあるため、両者がどう連携して建築の安全を守るかが問われている。

つながりのある用語

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