自殺対策基本法とは、自殺を個人の問題でなく社会全体の問題として捉え、国・自治体・関係者の責務と総合的な自殺対策の推進を定める法律である。
自殺をどう社会の課題として防ぐのか。自殺対策基本法は2006年に成立した法律で、自殺を個人の意思や選択の問題に帰すのでなく、健康・経済・家庭などの問題が複合し追い込まれた末の死と捉え、社会全体で防ぐべき課題として位置付けた。国に自殺総合対策大綱の策定を義務付け、2016年の改正では都道府県・市町村に自殺対策計画の策定を義務化し、対策を地域へ広げた。具体的な施策として、相談体制の整備、ゲートキーパーの養成、生活困窮や多重債務など背景要因への支援、遺された人へのケアを掲げる。精神保健福祉や生活困窮者自立支援、孤独・孤立対策とも連動して、自治体が地域の実情に応じた計画を担う。
制定と地域への展開
自殺対策基本法は2006年に成立した。自殺を個人の意思や選択の問題とせず、背景にある健康・経済生活・家庭・勤務などの問題を社会全体で解決すべきものと位置付けた点に特徴がある。国は基本理念に沿って自殺総合対策大綱を定め、施策の方向を示す。2016年の改正では都道府県・市町村に自殺対策計画の策定が義務付けられ、対策の主体が国から地域へと広がった。地域ごとに自殺の背景や年代・職業の特徴が異なるため、実態に即した計画づくりが要る。
総合的な対策の柱
法が求める対策は、相談支援体制の整備、ゲートキーパーの養成、生活困窮・多重債務・過労・いじめなど自殺の背景要因への支援、自殺未遂者への支援、自死遺族へのケアなど多面的である。自殺は単一の原因でなく複数の要因が連鎖して生じるため、精神保健福祉、生活困窮者自立支援、孤独・孤立対策、労働行政、教育など分野横断の連携が前提となる。自治体は地域の自殺の実態をデータで分析し、計画に基づき関係機関や民間団体と連携して施策を進め、効果を検証する。
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