ジチテン

ひきこもり

読み:ひきこもり

意味

ひきこもりとは、仕事や就学などの社会参加を避け、おおむね半年以上にわたって家庭にとどまり続けている状態をいう。特定の病気や障害を指すものではなく、さまざまな要因が重なって生じる社会的な状態としてとらえられる。

不登校や離職、人間関係のつまずきをきっかけに外との関わりが細り、本人も家族も助けを求められないまま年月だけが過ぎていく。ひきこもりは、こうして社会との接点を失い家庭にとどまる状態を指し、その長期化と高年齢化が課題となっている。

国の調査では、十五歳から六十四歳でひきこもりの状態にある人は全国で約百四十六万人と推計されている。きっかけは、退職や病気、人間関係、不登校などさまざまで、本人の怠けや家庭の問題と一面的にとらえることはできない。長期化すると、本人の年齢とともに支える親も高齢になり、生活が立ち行かなくなる。ひきこもりは特定の病気ではなく、また本人が支援を望んでいても、どこに相談すればよいか分からないことが多い。自治体や関係機関が、本人や家族をどう見つけ、相談につなぐかが、支援の出発点となる。

状態としてのひきこもりと支援施策の違い

ひきこもりをめぐっては、それが状態を指す言葉であって、特定の病気や障害の診断名ではない点を押さえる必要がある。ひきこもりは、統合失調症などの病気が背景にある場合もあれば、明確な病気がなくても生じる場合もあり、その経緯や状況は一人ひとり大きく異なる。したがって、画一的な対応にはなじまず、本人の状態に応じた個別の関わりが必要となる。行政が用意するひきこもり支援の施策は、この状態にある本人や家族を相談につなぎ、社会参加を後押しするための取組みであり、状態そのものを指すひきこもりとは区別される。状態を正しくとらえ、そのうえでどの支援につなぐかを考えるという順序が、支援の前提となる。

長期化・高年齢化と相談への接続

ひきこもりの大きな課題は、その長期化と、それに伴う本人と家族の高年齢化である。状態が何年も続くうちに、本人は社会復帰の手がかりを失い、支えていた親も年老いて、経済的にも生活面でも立ち行かなくなっていく。これが、後に述べる八〇五〇問題として表面化する。さらに難しいのは、本人や家族が支援を必要としていても、外部とのつながりが薄いために、その存在が行政や支援機関に把握されにくい点である。本人が自ら窓口を訪れることは少なく、家族も世間体などから相談をためらいがちである。そのため、ひきこもり地域支援センターの設置や、家庭を訪ねるアウトリーチ、家族向けの相談など、待つのではなく見つけてつながる取組みが重視されている。

つながりのある用語

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