ジチテン

不在者投票

読み:ふざいしゃとうひょう

意味

不在者投票とは、公職選挙法第49条に基づき、選挙期日当日に投票所へ行けない有権者が、滞在先の市区町村や指定施設等で期日前に投票できる制度である。

選挙の投票は本来、選挙期日当日に住所地の投票所で行うが、入院・入所・出張・遠隔地滞在等で当日投票が難しい有権者は少なくない。不在者投票は、こうした有権者が当日以外に別の場所で投票できるようにする制度の総称である。

都道府県選挙管理委員会が指定する病院・老人ホーム等の施設での投票、滞在地の選管での投票、郵便等による投票(重度障害者・要介護5等の要件あり)が含まれ、公職選挙法第49条以下に規定される。2003年の法改正で期日前投票制度が創設されて以降、通常の選挙日程外の投票はおおむね期日前投票へ移行し、不在者投票は主に施設入所者や遠隔地滞在者向けの特例として機能している。郵便投票の対象要件は法改正のたびに見直されてきた。

期日前投票との違い

期日前投票(公職選挙法第48条の2)は、選挙人名簿登録地の市区町村に設けられた期日前投票所で、当日と同じ投票用紙に直接記載して投函する方式で、手続が簡便である。これに対し不在者投票は、滞在先の選管や指定施設で投票用紙を内封筒・外封筒に入れて選管へ送付し、開票時に名簿登録地の選管が受理・点検する間接的な方式をとる。このため不在者投票は事前に投票用紙を請求する必要があり、郵送日数を見込んで早めに手続しなければならない。施設入所者は、その施設の不在者投票管理者のもとで投票する。

郵便等投票の対象者

郵便等による不在者投票は、身体に重度の障害がある者や要介護5の者等、投票所へ行くことが著しく困難な有権者に限って認められる(公職選挙法第49条第2項)。対象者は「郵便等投票証明書」の交付をあらかじめ受けたうえで、選挙のつど投票用紙を請求し、自宅等で記載して郵送する。自書が困難な一定の者については代理記載の制度も設けられている。対象範囲は限定的だが、投票機会を保障する見地から要件の段階的な拡大が議論されてきた。

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