ジチテン

交通安全計画

読み:こうつうあんぜんけいかく

意味

交通安全計画とは、交通安全対策基本法(昭和45年法律第110号)に基づき、国が策定する「交通安全基本計画」(第11次まで策定)を上位計画として、都道府県・市区町村が地域の交通安全施策の基本方針・目標・実施項目を定める計画のことである。市区町村は同法第26条に基づき市区町村交通安全計画を策定する。

交通事故の防止は、警察の取締りや道路整備、教育、地域の見守りといった複数の主体の取り組みがかみ合ってはじめて成果につながるが、ばらばらに動けば効果は薄い。交通安全計画は、国の交通安全基本計画を上位として都道府県・市区町村が地域の交通安全施策の方針・目標・実施項目を定める計画であり、関係主体の取り組みを束ねて事故削減へ向かわせる点が肝心である(交通安全対策基本法)。

概ね5年ごとに改定され、死亡・重傷事故の削減目標、高齢者・子ども・自転車の安全対策、飲酒運転の撲滅、道路環境の整備などを盛り込む。市区町村では交通安全担当課が中心となるが、道路整備・学校教育・警察・地域住民と連携した施策が要るため庁内横断の実施体制が欠かせない。対象は自動車・バイク・自転車・歩行者のすべての交通主体にわたる。

高齢者・子どもへの重点施策

交通安全施策のうち高齢者対策は「交通弱者」としての保護と「高齢ドライバーによる事故防止」の両面から実施される。高齢者の事故防止には、75歳以上のドライバーに道路交通法上義務づけられる運転技能検査・認知機能検査、公共交通の利用支援やタクシー割引券などの免許返納促進策、高齢歩行者への反射材配布や交通安全教室が含まれる。子ども対策はスクールゾーン(通学路の安全確保)の設定・見守り活動支援・交通安全教育(小学校での自転車乗り方教室等)が中心となる。

自転車安全対策

自転車の交通事故対策は強化されており、道路交通法の改正(令和5年)により自転車の「ながら運転」・酒気帯び運転への罰則が強化された。市区町村が実施する自転車安全対策には、道路管理者としての自転車専用道路・自転車レーンの整備、啓発や補助金による自転車ヘルメット着用の促進、条例による義務化などを通じた自転車保険加入の促進がある。自転車保険(損害賠償保険)の加入を義務付ける条例は都道府県・市区町村で増加している。

通学路の安全確保

通学路安全対策は市区町村(教育委員会・道路担当課)・警察・PTA・学校が連携して実施する。2012年(平成24年)に複数の死亡事故が連続して発生したことを契機に「通学路交通安全プログラム」(文部科学省・国土交通省・警察庁の連携)が策定された。市区町村はプログラムに基づき通学路の合同点検・危険箇所の抽出・対策の優先順位付け・実施状況の検証を毎年実施する義務がある。通学路は子どもが毎日同じ時間に集中して通るため事故のリスクが高く、学校・警察・道路管理者・保護者がそれぞれの立場から危険箇所を洗い出して対策を持ち寄ることで、見落としのない安全確保につながる。

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