建設業許可とは、建設工事の請負を営業する者が建設業法に基づき国土交通大臣または都道府県知事から受ける営業の許可をいう。
公共工事の入札参加資格を審査する際、なぜ最初に建設業許可の有無と業種を確認するのか。一定規模以上の建設工事を請け負うには建設業法第3条の許可が要り、許可のない者は入札参加資格者名簿に登載できないためである。許可は土木一式・建築一式をはじめとする29の業種ごとに与えられ、発注しようとする工事の業種と一致していなければ受注はできない。営業所の所在が複数都道府県にまたがるかどうかで大臣許可と知事許可に分かれるが、許可の種類による施工区域の制限はなく、知事許可業者でも他県の工事を施工できる。これとは別に、下請に出す金額の大きさで一般建設業の許可と特定建設業の許可が区分され、元請として一定額以上を下請に出す場合は特定建設業の許可が必要となる。許可は5年ごとの更新制で、更新を失念すると失効し入札参加資格にも直結するため、契約担当は資格審査時に許可の有効期限と業種を突き合わせて確認する。
一般建設業と特定建設業の区分
建設業許可は、元請として下請に出す代金の合計額によって一般建設業と特定建設業に区分される。元請業者が一件の工事につき一定額以上(建築一式とそれ以外で基準額が異なる)を下請契約で施工させる場合は、特定建設業の許可が必要となる。特定建設業には下請代金の支払や施工体制の整備についてより重い責務が課され、専任技術者の要件も一般建設業より厳しい。自社で施工するか下請を使わない場合や、下請金額が基準未満であれば一般建設業の許可で足りる。発注者が大規模工事を出す際は、元請候補が特定建設業の許可を持つかが入札参加資格の要件となることがある。
大臣許可と知事許可・29業種
許可の区分は、営業所を一つの都道府県内にのみ置くか複数の都道府県に置くかで知事許可と大臣許可に分かれる。これは営業所の配置による区分にすぎず、知事許可業者が他の都道府県の工事を施工することは妨げられない。また許可は土木一式工事・建築一式工事という二つの一式工事と、とび土工・電気・管・舗装など27の専門工事を合わせた29業種ごとに取得する。発注工事の業種と業者の保有業種が一致しないと、いかに実績があっても入札参加資格を満たさないため、発注者は工事の業種分類を誤らないよう設計図書の段階で確認する。
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)