ジチテン

補装具

読み:ほそうぐ

意味

補装具とは、障害のある人が失われた身体機能を補い、または代替するために用いる用具で、長期間にわたり継続して使用されるものをいう。義肢、装具、車いす、補聴器などがこれにあたり、障害者総合支援法に基づいてその購入や修理などの費用が支給される。

身体の機能に障害があっても、それを補う用具があれば、移動し、見聞きし、働くことができる。補装具は、こうした失われた機能を補い、または代わりとなる用具で、障害のある人が日常生活や社会生活を営むための土台となる。

義足や義手などの義肢、関節を支える装具、車いす、補聴器、視覚障害のある人が用いる白杖などが補装具にあたる。これらは、その人の身体の状態に合わせて作られ、長期間にわたって繰り返し使われる点に特徴がある。障害者総合支援法に基づき、市町村は、補装具を必要とする人に対して、その購入や借受け、修理に要する費用を補装具費として支給する。費用の一部は利用者が負担するが、所得に応じて負担の上限が設けられている。身体に合った補装具を適切に得られるかどうかは、障害のある人の自立と社会参加を大きく左右する。

日常生活用具との違い

障害のある人の生活を支える用具には、補装具のほかに日常生活用具があり、両者は性格が異なる。補装具は、義肢や装具、車いす、補聴器のように、失われた身体機能そのものを補ったり代替したりする用具で、その人の身体に合わせて用いられ、医学的な適合の判断を要するものが多い。これに対し日常生活用具は、特殊寝台や入浴補助用具、点字器など、日常生活をより円滑にするための用具で、身体機能の代替というより生活の便宜を図るものである。費用の支給の仕組みも分かれており、補装具費の支給が全国共通の自立支援給付に位置づけられるのに対し、日常生活用具の給付は市町村が地域の実情に応じて行う地域生活支援事業に位置づけられる。同じく用具の支援でありながら、身体機能を補うものか生活の便宜を図るものかによって、根拠も手続も異なる。

身体に適合させる仕組み

補装具の支給で重視されるのが、用具を利用者の身体に適切に適合させることである。義肢や装具、車いすなどは、既製品をそのまま使えるとは限らず、その人の身体の状態や生活の様子に合わせて、種類や形状、寸法を選び、調整する必要がある。そのため、補装具費の支給にあたっては、身体障害者更生相談所などの専門機関による判定や、医師の意見を踏まえることが求められる場合がある。身体に合わない補装具は、かえって痛みや二次的な障害を招き、使われなくなってしまう。専門的な判定を経て身体に適合した補装具を支給する仕組みは、限られた費用を有効に使い、用具を真に役立つものとするために欠かせない。身体の状態は時とともに変わりうるため、成長期の子どもなどでは、適合の見直しや作り直しも重要となる。

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